キャンプの後遺症 その4

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キャンプの後遺症 その3からつづく


「うーん、うーん、どうするかなあ」

一生懸命考えています、ボートを浮かばせる方法。

「そうだ!これだ」

いい考えが思いついたようです。

「今度の大潮の干潮の時に西表に行って穴を修理するんだ」

月に二回の大潮の日の干潮時は河口の岸は干上がって地面が露出します。

それだから舟底が地面に着いて、生えていたマングローブの根が突き刺さり、穴が開いたのでした。

だから同じように干潮時には水が無くなって穴の修理ができると言うわけです。

大潮は満月と新月の前後です。

その時の干潮は昼に一回、夜中に一回です。

牧場の仕事があるので西表に行くのは休日の日帰りでしかできません。

次の大潮を待って父さんは休暇を取って西表に一人で修理に行くことになりました。

弁当持参で。

大潮の干潮はお昼頃の時間帯です。

潮が引いている間にすばやく穴を塞ぎます。

そして夕方の満潮近くまで待って舟が浮いて来るか確認します。

潮が上がって来るに連れて舟はゆっくりと、じわじわと、プカプカと、ではなくてブクブクと沈んで行きます。

「あれえ?!浮かばないの?まだ穴が開いていたのか」

石垣に戻る定期船の最終便の出発時刻が近づいています。

これに乗らないと今日中に石垣に帰れなくなってしまいます。

ゲントクおじいさんの家に泊めてもらうことはできますが、牧場の仕事を優先します。

この日の次の干潮は夜中ですから、修理の続きは二週間後の大潮を待たなければならないのです。

二週間後の大潮の日、また休みを取って西表に向かいます。

別の場所の穴を見つけて修理して、満潮の時に浮かぶか確認します。

ダメならまた2週間後に来て修理の続き。

なんと気の長い話でしょう。

それでも3回ほど通って修理完了。

ついに舟は水面に浮かびました。

さっそく石垣まで修理屋さんに曳航してもらうことになりました。

「こりゃあ、エンジンは丸ごとはずして回収しましょう。分解掃除して直すより、中古のエンジンを探して取り替えた方が時間も費用もかからないですよ」

ということで、ボディだけ牧場に運びました。

手ごろなエンジンが見つかるまで、エンジンのないボートは牧場のサイロ脇の空いた土地に置かれることになりました。

結果的に、それ以後何年もの間、動かないボートは飾り物のように同じ場所に置かれたままになるのでした。

海には出られませんが、子どもたちの格好の遊び場になっていました。

中古のエンジンが見つからないと海に出ることができませんが、私は内心その方が良かったと思っていました。

行方不明になって泳いで助けを求めに行くのはもうゴメンですから。


私の黒いランドセル その1 につづく

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