お化けキノコ

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先日、近所の方から、ちょっとキノコを見てほしいと言われました。

昼間に山で採ったキノコが食べられるものかどうか見て判断してもらいたいということです。

父さん、すぐ見に行きました。

昔よく食べたニオウシメジじゃないかと思いました。

ニオウシメジは、牧場に住んでいたころは雨が続くと放牧場に自然と生えてきたキノコです。

煮ても焼いてもおいしいキノコです。ニオウシメジは小さいのはシイタケくらいの大きさですが、大きいのは傘が何十センチもあって、まとまって生えると、時には株がテーブルくらいの大きさになります。

牧場に居た時はよく放牧場で採って煮物、炒めもの、スープにして食べました。

今の家に引っ越してからはキノコ採りと遠ざかってしまいました。

ご近所さんが採ったというキノコ、色からするとニオウシメジのようでもありますが、軸が長くて形がニオウシメジとはちがうような気もします。

ひとかけらもらってきて図鑑で調べてみました。どうもはっきりしないので父さん、思い切って味見というか毒見をすることに。
鍋で茹でてパクリ。

「大丈夫なの?毒キノコだったらどうするの?」

「だからまず少量食べてみて様子を見るんだ。3時間経っても何ともなければOKだ」

「へぇ・・・」

「おいしいよ、こりゃニオウシメジと同じ味がするぞ」

数時間経っても何ともないようです。翌日父さんはキノコが生えていた場所を教えてもらって一袋採って来ました。

「うん、こりゃあ、ニオウシメジだよ」

袋にいっぱい取って来てさっそく料理。

「まず茹でて洗ってざるにあけてキノコに付いている砂をよく洗って落とす」

「ふうん、バター炒めなんか良さそうね」

「バター炒めか、そうだな」

父さん張り切って料理。

「うまいよ、ニオウシメジだ、ムシャムシャ・・・。食べてごらん」

「どれどれ、・・・パクッ、もぐもぐ、懐かしい味・・・モグモグ、・・・ジャリ・・・ん?」

「これは茹でた分は冷蔵庫に入れておこう。

新婚時代を思い出します。「新婚旅行は無人島」の「お化けキノコ」の章です。

採ったニオウシメジを塩ゆでにして保存して何か月も食べ続けたのでした。

「もう一口、パクリ、モグモグ、ジャリ!モグモグ、ジャリジャリッ!・・・え?」

砂が・・・。

夜帰宅した次女にも勧めましたが、「砂がジャリジャリするよ、もう要らない」

「え?砂が残ってたのか?!」

「うん、さっきも味はいいけど砂がジャリジャリするのがねえ」

「ええ?オレ気が付かなかったよ。歯がないから噛まないので砂に気が付かなかったんだ・・・いいよ、もう食べなくて・・・」

ガッカリしていました。

キノコは鍋に残っていましたが食べる人もなく放置されました。

数日後、捨てるしかないなあと、蓋を開けてみると、「わ!お化けキノコ!」

鍋の中はカビだらけになっていました。

次回採ったらもっとよく洗う方がいいですね。


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