カウボーイのお引越し その4

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カウボーイのお引越し その3からつづく


秋ごろに役所に何種類もの申請を出して、結局は許可がもらえたのは春の新学期が始まってからでした。

近所の土木業の人に大きなパワーショベルで整地してもらいました。

広い畑の中の、道路に接した二百坪くらいの場所です。

この部分だけは、畑にはならない、岩盤に載った土地です。

大きな木が何本も茂った一区画でした。

しかも斜面になっていて、昔から耕作した人はいませんでした。

畑にはならないこの斜面の部分を平らにしました。

測ってみると四十坪くらいの建物は建ちそうです。

自分で家を作るというのは、普通は建築業の人でなければ無理と思われます。

でも、簡単な建物なら大人が数人居ればできるのです。

もちろん経験者に教わりながらですが。

数十年前、この地に移住してきた人たちは土地を開拓して、家も自分たちで協力して作り、たくましく生きてきたのです。

まだ電気も水道もこの島のはずれには届かなかった頃です。

村の学校も村人の協力(ボランティア)でそうやって建てられたのでした。

60年前の創立当時は茅葺き屋根の校舎でしたが。

鉄筋コンクリートブロック造りの建築に替わってからも、近所同士や親戚の人が協力して家を作るという精神は残りました。

小さい住宅なら今も村の人たちは自分たちで作ることがあります。

田舎に暮らす人は何でもとても器用なのです。

近所の家造りを手伝うことでやり方を覚え、いずれは自分の家も手伝ってもらいながら作れるようになるのです。

牧場は村から大分離れていたので今まで家造りのお手伝いをする機会がなかったのです。

でも一度だけいい経験がありました。

村のお宮の境内にトイレを作ることになった時の事です。

材料は自治会の予算から出ますが、労働はもちろん村人のボランティアです。

このときは父さんが手伝いに行ったので建物を建てる基本を知ることができたのでした。

歴史はありますが、宮司も居ない小さなお宮です。

祭りの時以外は個人的にお参りに来る人がポツポツあるだけなので、トイレと言っても一つだけの便器を壁で囲った一人用トイレです。

地面に基礎の土台を作る→柱を建てる→鉄筋を縦に何本も立ててブロックを積む→屋根を掛ける→完成・・・です。

まあ、簡単に言えば家を作る基本はこれと同じです。

お宮のトイレ作りで家を建てたような気になったわけではないでしょうが、すっかり自分で家を作る自信が付いたようです。

「トイレと住宅とではちがうんじゃないのかな?」

「基本は一緒だよ、基本は」

うーん、柱と壁、窓とドアが開いているという所は同じですけど。

トイレに住むのか?私たち・・・。

カウボーイのお引越し その5につづく



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