イノシシ天国 その5

人気ブログランキングへ

 最新記事がトップに来ています。

最初から読まれる方はここ「キャンプへGOその1」からどうぞ。

イノシシ天国 その4 からつづく


イノシシをワナで獲るのにも狩猟免許が必要になります。

もちろん父さん、免許を取りに行きました。

「狩猟免許ってどんなこと勉強するの?」

「興味ある?」

「ないけど」

「興味あるだろ?教えてやるよ」

獲っていい動物や禁止されてる動物、猟をしてよい期間や時間帯などももちろん覚えます。

その他に動物の写真のついたカードを何枚も出してきて、

「これを全部覚えるんだよ」

タヌキやキツネ、イタチ、カワウソ、イノシシ・・・。

山の中に棲息していそうな動物を見て瞬時に判断しなければいけないのです。

試験では動物の写真をパッと見せて、

「今の動物は何でしたか?」

と言うのがあるらしいです・

その練習で何十枚もの動物のカードをめくって見ています。

試験のための勉強というより、子どもが絵を見て楽しんでいるようにも見えます。

西表に行ってゲントクおじいさんの手伝いをするだけなら別に免許がなくてもいいと思うのですが。

自分の手でイノシシを獲りたいのでしょう。

しかも地元で。


 石垣の山の中にもイノシシはたくさんいます。

牧場の裏山にも住んでいて、冬の猟期には猟犬を荷台に乗せた狩人たちの軽トラが牧場の前の道路を山に向かって走るのをよく見かけます。

うちは猟銃もないし、持つつもりもありません。

それでもイノシシを自分で獲りたいというからには牧場の山の中にワナを仕掛けるつもりなんでしょうか。

 実は、山の中まで行かなくてもイノシシは見られます。

牧場で牛が歩き回っている放牧場にもイノシシは現れるのです。

牛は牧草の地面から上の部分の青々と師や所を食べます。

イノシシは地面を鼻で掘って草の根やミミズを食べるのが好きですから、イノシシが出現した放牧地の地面はほじくり返された跡でボコボコです。

「うーん。これはイノシシを捕まえないと牧場の牧草がやられる。よしっ、イノシシ狩りだあ」

・・・って、20万坪もある広大な牧場のうちで1平方mくらいの牧草の根っこがほじられても大して影響ないと思うんですけど。

それに、根で増えていく牧草はすぐ伸びて復元するはずです。

要するにイノシシを捕まえたいだけでしょう。

「やみくもにワナをかけてもダメなんだ。イノシシの通り道を見つけなきゃ。まずは見回りだあ」

普段は放牧牛の見回りなんて喜んでやるような仕事ではないはずなのに、こうなると見回りもウキウキして出かけているように見えます。

気のせいでしょうか。

動物はいつも同じ道を通るという習性があるようです。

それで「けもの道」というのができるのでしょう。

家畜の牛でも、放牧場で自由に動き回れるのに、水飲み場に行くのに同じ道筋を使います。

広い放牧場にはいつも牛たちが休んでいる木陰から水飲み場までの間に牛たちが通った細い道ができています。

身体の大きな牛ですが、四本の脚は身体の下にあって歩いた跡は細い1本の線のようになっています。

ファッションモデルの人がまっすぐなラインの上を歩くように牛も歩いているのでしょうか。

「見つけたぞ、イノシシの通り道。いっしょに見に行こう」

「いいよ、めんどくさい」

「すぐそこだよ」

家のすぐ前の海に向かった斜面を下りたところが、あまり広くはないけど森に囲まれた平坦な放牧場になっています。

この周りの森から放牧場に出入りしていると思われる箇所がありました。

藪の一部にちょうどイノシシが通ったような穴があります。

「ここを通って出たり入ったりしてるんだ。この近くで捕まえられるかな」

どうやって獲るつもりでしょう。

「まずはエサで馴らそう」

芋のしっぽやその他イノシシが喜びそうな食べ物を夕方撒いておきます。

イノシシは夜行性なので夜にならないと活動しません。

翌朝見に行くと、食べたあとがあります。

「よしっ、生け捕りにするぞ」

その日からイノシシを捕まえる道具の製作が始まりました。

建築用コンクリートの中に入れて使うような太い鉄筋を組み合わせて丈夫な檻を作り始めました。

「ずいぶんごつい檻だわねえ」

「これくらいにしなきゃ壊されるよ。猛獣といっしょだからな」

「この檻にどうやってイノシシを入れるの?」

エサを撒いて中に入ったときにガシャーンと鉄の扉が下りる。イノシシは閉じ込められる」

ネズミ捕りの巨大な物と考えればいいわけだな。

「扉はどうすると閉まる仕組み?」

「ロープを持っていて、イノシシが入ったのを見届けて、素早くロープを引いて止め金をはずす。扉が上から落ちて『ガシャーン!』だ」

そんなの、うまくいくんでしょうか。

イノシシ天国 その6につづく


↓毎回クリックありがとうございます
↓みなさまのクリックで順位が上がります
↓1日1回のクリックを
にほんブログ村 小説ブログ コメディー小説へ
にほんブログ村
にほんブログ村 子育てブログ 自然育児へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

野生児の妻

Author:野生児の妻
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
FC2カウンター
現在の閲覧者数:
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード