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ヘビとネズミとゴキの三すくみ


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半年ほど前のことです。

夜寝ようとしたとき、ベッドの近くに置いてある扇風機のガードに太いロープが載っています。

(なんでこんな所にロープが?上から落ちてきた?)

扇風機の上には何もありません。おかしいと思いながらロープをつかもうとすると、ロープはするすると滑り落ちるように移動して、動き出しました。

「え?!」

ロープが動いて本棚の後ろに逃げて行ってしまってから、それまでロープと思っていたのは実は大きなヘビだと気が付きました。

扇風機のガードの上を這っていた時に見えていたのは肌色の腹の部分で、背中のヘビらしい模様が見えなかったのでピンとこなかったのかもしれません。

ヘビは本棚の後ろに行ったかベッドの下に行ったかわかりません。

背中の模様や頭の形をよく見なかったので、毒蛇であるハブか、ハブとよく似た模様のサキシママダラかも今となってはわかりません。
サキシママダラなら毒はないし、心配はないですが、ハブだとちょっと怖い。

模様と、頭の形でハブかどうか見分けます。毒蛇はあごの両側に毒を溜めているのでエラが張って、頭の形が三角に見えます。

ハブだったらいやだなあ。と思いながら、毎日そのベッドで寝ていました。

「あんた、よくハブがいるかもしれない部屋で寝られるなあ」
と父さんの呆れられながら慣れた寝床で寝ていました。

そして半年くらい経って、ベッドのある部屋でパソコンをしていると、荷物の上を小動物が這っていくゴソゴソという音が。

ゴキブリやヤモリにしては音からして大きすぎる。もっと大きな動物。

音の方を見ると、大きなサキシママダラが這っていました。

大きくても毒はないヘビなので大丈夫。尻尾を掴んで窓を開けて外に放り投げて逃がしました。

我が家は田舎で家の周りは木や草が茂りまくりで、ネズミやカエルがたくさん。

それをエサにしているヘビもウジャウジャ棲んでいるようです。

でも、へびもネズミも夜行性ですから、夕方以降は窓もドアも締め切って開けなければヘビは入ってこないはず。

それでも閉めたはずが少し隙間が開いていることもあるので知らないうちに入って来たのでしょう。

これが以前にロープと見間違えたヘビだったのか。それならハブじゃなかったんだ。良かった。

そしてその数日後、また同じようなカサコソする音。

またサキシママダラ!

え!2匹いたのか!

同様に尻尾を掴んで外へポイッ。

そして翌日またまたサキシママダラが。

なんで?外に投げたのに戻ってきたの?壁に穴が空いてる?

そんなはずはない。半年の間に家の中のどこかに隠れていて卵を産んで孵って成長したんじゃないでしょうか。

結局1週間で5匹見つけました。それっきりヘビは見ないのでこれで終わりでしょう。

本当は、1匹くらい、毒のないヘビがいた方がいいこともあるのです。それは、ヘビがネズミを食べてくれるから。

ネズミもちょっと油断すると室内に入り込み、夜中に出てきて大事なものを齧られます。

だいぶ前にネズミを退治してから窓やドアの開け閉めには注意してからはネズミは入っていないようです。

ですが、家ネズミでもなく、ドブネズミでもない、「ジャコウネズミ」というのが室内に何匹かいるのです。

いつの間にどうやって入って来たのか、家の中で増えているみたいです。

ジャコウネズミは普通のネズミより少し小柄で細身。色も黒っぽくて鼻が尖っています。鳴き声はチュウチュウではなくチッチッと小さな声。そして体から強い臭いを発します。麝香(ジャコウ)ネズミと呼ばれるわけです。私は本物の麝香の匂いは知りませんが。

このジャコウネズミは、ふつうのネズミのようにあちこち齧るような悪さはしません。

今までネズミが家にいたときは、数回しか履いてない牛革の新しいサンダルを齧られたり、電気製品のコードを齧られたり、腹が立つことが多かったのですが、ジャコウネズミはそういうことはしませんでした。

それより、家のゴキブリを食べてくれます。

ゴキブリを見つけてハエタタキでたたいた後、つまんで捨てるのが嫌で、明日にしようとそのままにしておいたのを、ジャコウネズミが咥えて運んでいくところを見ました。走るゴキブリをジャコウネズミが追いかけて行くところも見ました。

このジャコウネズミも、ゴキブリ退治に役立つので殺したりせずにいました。ジャコウネズミが増えていくと、ゴキブリが減ってきた気がします。

それでもジャコウネズミ、増えすぎると、台所のガスレンジなどを歩き回るようになり、人間が何もしないのをいいことに、調子に乗って、まだ明るいうちにテーブルの上や調理台の鍋まで歩き回るようになります。

ヘビが居なくなってジャコウネズミが増えて、いくら何でもこれは増えすぎだ、と少しジャコウネズミを減らすことにしました。

部屋の隅にドッグフードの大袋が置いてあります。袋は大きいが、中身は袋の底の方に少しだけ。

すると、朝になると袋の底にジャコウネズミが入って出られなくなって、袋の底でぐるぐる走り回っているのです。

殺さず外に逃がすと草むらの中に走って行ってしまいました。

同じ方法で次々とジャコウネズミを追い出して、静かになりました。

ですが、今度はなんとなくゴキブリが増えたような気もします。

ゴキブリをジャコウネズミが食べて、ヘビがジャコウネズミを食べて。

三すくみは、ナメクジ→カエル→ヘビ→ナメクジ、と一周しますが、ヘビはゴキブリを怖がるはずはないですね。

強いて言えば、人間を加えて四すくみにできるでしょうか。

つまり、人間はゴキブリが嫌い、出くわすとキャアキャア言う。ゴキブリを食べるのはジャコウネズミ。ジャコウネズミをヘビが食べる。ヘビは人間に捕まって放り出されるか、武器でたたき殺される。毒のあるハブでも殺されるか、貴重なハブ酒にされてしまいます。

人間→ゴキブリ→ジャコウネズミ→ヘビ→人間、というわけです。

しかしですよ、ゴキブリを食べたジャコウネズミを食べたヘビを漬けた酒って飲みたいと思うでしょうか?

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