ヤギを咬む犬
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10日ほど前のことです。放し飼いのヤギが犬に咬まれてしまいました。
野犬ではありません。家の飼い犬です。
もちろん犬は鎖で繋いでありました。
ヤギは生まれてからおいしい木の葉を与えて可愛がっていたのでよく人間に馴れていた子ヤギです。
人間が恋しくて家の近くに寄って来て犬に近づいたのでしょうか。子ヤギは犬の怖さも知りません。
犬は、仔犬の時から飼っていた「ガブリ」という雑種です。
ガブリ(本名はガブリエル)は子犬の時、異常に臆病で手を出して撫でてやろうとすると、怯えてガブッと手を咬まれます。
それでガブリと名付けました。
今までもヤギを見ると咬もうとする猟犬の血が混ざっているかと思われる犬も居ましたが、危ないので檻に入れていました。
ガブリに近づいた子ヤギは咬まれて死んでしまいました。
ガブリは咬んだだけでなく、なんとその足を1本食べてしまいました。
「ガブリが子ヤギを喰ったぞー!」
「ええええええ!」
「あああ、何日も薬を注射してやっと下痢が治って元気になったヤギだったのに。せっかく久しぶりに産まれたオスのヤギだったのに」
父さん、がっかりして落ち込んでいます。
「くそー、くるみの犬じゃなかったら殺してやるのに」
去年4月に高校を卒業して上京した次女が可愛がっていた犬です。連れて行きたかったのですが、1DKの社宅ですからそれは諦めました。
ガブリは少し離れた鶏小屋の近くに繋ぎ替えました。ここならヤギは出張してきません。
繋ぎ直して5日目、珍しく早起きした父さんの大声で起こされました。
「おーい、タイヘンだ!ガブリが居ない。ヤギがいっぱい殺されてる!」
「えええ!」
飛び起きました。ガブリが逃げたら、走り回ってヤギは全滅します。何より捕まえないと。
着替えて外に出ると、目の前にガブリは来ていました。厳しい父さんにはなつかないけど、毎日エサをやってたまには頭を撫でてやってる私には近寄って来ます。
それでもちょっと警戒しているのか飛びついては来ません。様子をうかがっているみたいです。尻尾は振っています。
「ガブリ、おいで、お手、お手・・・」
わざと優しい声で作り笑顔で、近づいてきたところを捕まえました。
ガブリを繋いでいた鎖、それを首輪に付けていた針金が外れたのでした。
ヤギは若い太ったオス1頭、双子の子ヤギ2頭、その母ヤギ1頭、が犠牲になりました。子ヤギの1頭は下半身がなかったです!
母ヤギは子育てが上手で今までに何頭も子ヤギを産んで育てていました。
「あああ・・・」
父さん、さらに落ち込んでしまいました。物も言いません。
血気盛んな若い頃なら、「このバカ犬め!」と頭に来てガブリを殺してしまったかも知れません。
最近は歳のせいか、行動がおとなしくなってきたようです。
以前捕まえて買い手が見つからないまま入れ物に入った大ハブも、逃がしてやろうかと言いだす始末。
「山奥に行ってハブを逃がしてやったらダメかな?」
「生きたまま逃がしたらダメでしょ、迷惑でしょ」
「そうか、逃がしたらアホか。家の前で逃がしたら困るけど、山ならいいかと思ったけど」
ダメですね、山と言っても小学生でも1時間もせずに登れるハイキングコースです。ハブは逃がしたら迷惑です。
「オレも年取って寿命が近いのかな。無益な殺生はしたくないんだ」
殊勝なことを・・・。それにしては、キャンプででっかい魚を突きたいなあ、と食べなくても獲りたいことを良く言ってますけど。
結局、ガブリはかわいそうにその日から檻に入れられてしまいました。
今までにもガブリの鎖の金具が外れたら大変だから、といつも点検して気にしていました。こうなる可能性も考えられました。
家のヤギだけで済んだのがせめてもの幸いと思うしかないです。
近所にはヤギを飼っている家や牛の牧場を経営している農家もあります。
よそのヤギや子牛を咬んだりしたら何十万円も弁償しなければならないし、我が子のように大事に飼っている場合、ゴメンナサイでは済みません。
もっと恐ろしいのは、村の中心地まで何百mか走って行ってしまうことです。
小さい子のいる家庭もあるし、赤ちゃんを庭で遊ばせたり散歩や日向ぼっこさせたりしている家もあります。
万が一子供を咬んだりしたら、と考えるとゾッとします。
かわいそうですが、ガブリは広い土地の家に育ちながら檻の中で過ごすことになってしまいました。
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