カウボーイのお引越し その29

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最初から読まれる方はここ「キャンプへGOその1」からどうぞ。
五月から、母の入院(2週間後に治って退院、今は自宅で元気になりつつあります)、息子のアパート訪問、などで上京していました。島に帰ってからもちょっと元気がなくて更新できませんでした。
「楽しく読んでるよ」と言ってくださる方もあったので、「ああ、誰も読んでないと思ってたけど、覗いてくれてる人もいたんだ」と思ってまた更新することにしました。
またうつ状態になるかも知れませんが・・・。
→カウボーイのお引越し その28からつづく
以前、扇風機など拾いまくって、家の中には1mおきに扇風機が置いてあると書きました。
それはそれで必要だし便利なのですが、他は「物を捨てない」という絶対条件に則って貯めこんだガラクタ、もとい、道具類や品物で家の中には空間があまり残っていない状態です。
建坪四十坪のうち、床が見えているのは十坪くらいでしょうか。
最初から押入れのような収納場所を設計してありませんからしょうがないですけど。
普通の家庭ならとっくに捨てられているであろう物も、取ってある、または現役で使用されています。
壊れた電気製品などもそのまま捨てずにあります。
音の出ないラジカセ、温まらない電子レンジ、古くなって壊れて冷えなくなった冷蔵庫も、まだ室内に置いてあります。
いつか何かに使えるかも知れないという理由で。
地デジ移行で見られなくなったアナログテレビもそのままの場所に置かれています。DVDを観るときに使えるからです。
何でもかんでも捨てずに取ってあるのですが、これだけ物に埋もれているといざ使おうと思ったときにサッと出て来ません。
幾重にも重なった段ボール箱を次々にどけながら捜したり、高い天井近くの棚に梯子を掛けて、汗かきながら棚を覗き込んだりしています。
それでも、
どこに行ったかなあ
→見つからない → 本当にあったのかな → 引っ越して来るときに捨てて来た可能性もある →記憶があやふや → 仕方ない → 間に合わないから買ってくるか、
と、なんだか捨てずに取ってあった意味がないこともあるのですが。
あと数年したら、おそらく
「何でこんな物を後生大事にしまっておいたんだろう、エーイ、捨てちゃえ!」
ということになりそうな気がします。
使える物でも数が多いのはやはりかえって不便になります。
前回書いたように、新婚の頃は食器があまりにも少なくて不便でした。
「食器少な過ぎるよ、買いに行っちゃダメ?」
「これも使えばいいよ」
指差したのはキャンプ用のプラスティックやアルミの皿。
それは新婚旅行で行った無人島12日間キャンプで使った物です。
新婚旅行から戻ってもそのまま日常で使っていました。
それでもお客さんが来た時などは食器に困ります。
たまに実家に行った時に余って使われていない食器を少しずつもらって来たりはしていました。
ところが収納すべきサイドボードのような物がありません。
あるのは新婚のときに古道具屋で買った千円の小さな食器棚。
安いだけあってガラスの引き戸が付いていません。
ガラス屋さんに行って寸法合わせて千五百円でガラスの引き戸を作ってもらって持ち帰ったのでした。
でもこれは幅半間、高さ50㎝しかなかったので、お客様用の大皿などは入る余地がありません。
時々しか使わない物は、一枚ずつ新聞紙でくるんで段ボール箱に入れ、台所の天袋や流し台の下に置いておきました。
使う時には出してきて洗って、使い終わったらまた乾かしてから新聞紙に包んで段ボールに入れて・・・。
「やっぱり不便だあ」
数年経った頃、
「新しい食器棚を買うから、要らなくなった古い食器棚もらってくれない?」
という知人からの連絡。
「も、もらいます。ください!」
これで家にある食器は全部収納できます。
同じ頃夫(この頃は子どもが産まれていなかったのでまだ父さんになっていません。)が、二ヵ月ほど佐賀県に出張になりました。
家畜人工授精師の免許を取るためです。
講習、実習の合間の休日に訪れた伊万里焼の窯元。
そこでどういう話をつけたのか、廃棄処分にされる予定の焼き物をたくさんもらって(拾って?)、石垣島の我が家に送って来たのです。
「高級な焼き物の器を買ったってすぐ割っちゃうだろう」
そうなのです。
結婚のお祝いにと、お世話になった先生からいただいた有田焼の上品なサラダボウル、私の扱いが悪くて割ってしまったことがありました。
何回も使ってなかったのに。
高価な物に見えましたし、とても気に入っていたので割った後数日は立ち直れませんでした。
台所の床はコンクリートのまま。
牧場の官舎は、牧場で働く人のために建てられたものです。
外の仕事から帰って来て長靴や作業靴を脱がずに軽食を取ったりお茶を飲んだり、休憩できるようにと、仕事をするのに便利なように土間になっているのです。
それでトイレも外からのドアから近い場所にあって台所と同じように土足で入れるようになっていました。
そういう台所ですから陶器、磁器の食器は落としたら即粉々です。
高級、高額な食器は怖くて使えません。
「多少の傷や染付けの色むらがあるけど自宅でなら使えるよ」
確かに売り物にはならない失敗作です。
本来なら焼き窯から出てすぐ壊されるんでしょう。
でもうちに来たら割れるまで使ってあげます。
拾った物だから割れても惜しくない、と思うと安心して使えます。
と言ってもそんな物に限って割らずに長持ちするんですね。
ちなみにこのときの茶碗で使いやすいものは二十年も経った今も、食卓で毎日のように活躍しています。
今では景品でもらった食器や実家から不用になったのをもらったりして増えてきました。
ときには
「引っ越すのでもって行かれない食器をもらってください、要らなければ処分してくれませんか」
と言う知り合いもありました。
はい、処分します、食器棚の中に。
大きめと思った食器棚の中も今はギュウギュウです。
そうなると、少々食器洗いをサボっても、
「別の食器を出して来て使っちゃえ」
ということになって、油断するとシンクの中は気付くと汚れた食器で山積みということに。
食器が山と積まれた洗い桶の底に沈む箸を拾えなくて、
「ああ、食器が多いと不便だわー」
なんのこっちゃ・・・。
→カウボーイのお引越し その30 につづく
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