地震の後すっかり心の元気がなくなって筆が止まってしまいました。
(こんなことしてていいのか?)
(馬鹿っ話書いている場合か?)と思って。
報道を見て胸が痛み、暗い気持ちになったり、何も出来ないで、何もしないでいる自分が恥ずかしくなって落ち込んだりしています。
とてつもなく大きな地震と津波、恐れていた原発事故。
悪い夢を見ているのではないか、と思う時もありますが、テレビをつけるといつもそのニュースをやっているから
「ああ、やっぱり現実なんだ」
と落胆します。
被災地だけでなく、被災地ではない首都圏が異常事態になってしまっていますね。
毎日のように実施される計画停電。
停電と言えば、石垣島は毎年数回くる台風の度に必ずと言っていいほど停電になります。
しかも一晩中、あるいは数日間停電しっ放しです。
田舎では市街地より停電の確率が高く、復旧も遅くなります。
一週間も停電が続くと、洗濯機は使えないわ、冷蔵庫の中の物は腐るわ、電話も通じなくて(電話線も同じように切れる)陸の孤島にもなります。
島中の店のほとんどがシャッターを下ろしています。買い物はできません。
暴風なので当然飛行機や船は止まりますから、品物の島への入荷はありません。
台風が去った後も店の商品、特に生鮮食料はないです。
でも市民は焦って買い漁ったりはしません。
パンや豆腐は売り切れるのは早いですが、それでも買えなければ「ああ、出遅れたな」と思ってあきらめるだけです。
並んで買うほどのことはしません。
台風が過ぎてまた日常が戻れば元のように売るようになるのが市民はわかっているからです。
葉野菜が欲しい時は台風前に摘んでおいた庭のエンサイやスイートバジルなどを使います
嵐ですから外にも出られず、窓も開けられず、夜は蒸し暑い部屋でうちわで扇ぎながら寝るだけ。
暴風対策を事前にしっかりして、あとはごろごろしながら台風が去るのを待つのです。
「ああ、今日は畑仕事しなくていい日、骨休めだ」
と思うしかありません。
台風の他にも春の頃の雷の多い時期もよく停電になります。
近くでゴロゴロ言い出したら停電になることを覚悟して準備します。
それ以前に遠くの空がピカピカし始めたらパソコンやモデム、プリンターなどのプラグはコンセントから抜きます。
落雷でなくても雷が近づいただけで大きな電流が流れて機械が壊れちゃいますから。
台風のときは天気が悪いので星も月も見えません。当たり前です。
天気の良い日、首都圏で町中が停電になったら天体観測はできるんでしょうか?
天の川は見えるでしょうか?
ちなみに、石垣島の田舎の方では、月の出ない夜は毎晩真っ暗で懐中電灯がないと外は歩けません。
そして満月の夜は、月の明かりで外でも本が読めます。
東京の繁華街では今までは月が出なくても外が水銀灯や店の灯りで本が読めるくらい明るいんでしたっけね。
自分は東京生まれですが、石垣の田舎に25年以上暮すうちに島の感覚になってしまいました。
首都圏の停電騒ぎや商品買占めが不思議に思えてしまいます。
人工呼吸器を使っている人などは停電が命に関わりますね。
電車が動かなくなって会社から帰れなくなったり、自宅の町から学校に通えなくなったり、というのも困りますが、島ではそういう心配はありません。
台風のときは学校も店も会社もみんな一斉に休みになりますから。
雨戸の閉まった家から一歩も出ないでじっとこもっているのです。
働いているのは警察署と消防署と電力会社関係の人と入院病棟の宿直医師と看護師くらいでしょうか。
都会の豊かな消費生活、便利なライフライン、交通網の脆弱さが震災の影響の下に露呈することになったのでした。
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→カウボーイのお引越し その13からつづく
学校が終わってから子どもたちは歩いて現場(もう建物は出来上がったので新しい家と言った方がいいでしょうか)に来ます。
使った板の釘を抜いたり、板を集めて片付けたりという仕事を手伝っています。
牧場での引越しの荷物まとめも本格的になったので、夕方の私の迎えが少し遅れがちになります。
夕方の仕事が済むと迎えが来るまで子どもたちは机に向かって待っています。
勉強机は約束通り一番初めに運んでやりました。
屋根が出来たので陽射しを防いでくれるからゆったり勉強して待っていられます。
六月の石垣の日の入りは午後七時半頃、暗くなるのは八時過ぎです。
少しずつでも出来上がった荷物を運びたかったのですが、ドアやアルミサッシの窓が入らないうちは運ぶわけにはいきません。
多少雨に濡れても構わなくて、盗まれそうもない物だけは先に移動します。
勉強机と同じように最初に入れたのは台所の流し台、調理台です。
これは牧場から運んだのでも、新品を買ったのでもありません。
ガス屋さんに新しい換気扇を注文に行った時に見つけたのです。
ガス屋さんの建物の裏に置いてあったまだ使えそうな新しめの流し台、調理台、ガス台のセットが・・・。
システムキッチンに買い換える人から下取りしたのでしょう。
壊れてもいないのに引き取られてきたようです。
「これ、もらって行ってもいいですか?」
「あ、これ?どうぞ持ってって。全部持って行ってくれる?こっちにももっと大きくて上等のがあるよ」
「あ、ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそ」
というわけで中古ですが買わずに手に入れました。
というか、拾ったって言うのかな?
しかも憧れのダブルシンク。
「捨てないでくれよ、まだ使えるじゃないか」
の精神で使える間は使います。
実はこのシンク、使い易そうなのを早くから目をつけていたのです。
建物の工事が始まってすぐにもらってきて現場の隅に置かれてありました。
屋根が出来たらすぐに運び入れました。
水道が引かれて蛇口が付けられました。
流しの排水口から排水パイプを浄化槽の方につなぎます。
「わーい、水が出た」
窓ガラス、ドアを業者に取り付けてもらうと、待ってましたとばかりに電気の配線がされました。
電気も水も使えれば、もうこっちの方で生活した方が便利そうです。
これから本格的な引越しが始まります。
こまごましたものを運ぶ前に壁際に置く大型の冷蔵庫を運びました。
土日になると町に住んでいる父さんの弟が手伝いに来てくれました。
休みのたびに来てくれて本当に助かりました。
荷物の移動は近所の農家のトラックを借りました。
もちろん1、2回の運搬で終わるはずはありません。
一日かけて段ボールの移動です。
引越しといっても短い距離ですし、一日でなんとしても終わらせなければいけないというのではないので、きちんと梱包してありません。
手当たり次第に段ボールにぽんぽん放り込んだだけです。
段ボールもスーパーで野菜が入っていたようなあまり大きくもない箱をもらってきて使っているのです。
一個ずつは軽いけど、個数ばかりが増えてかさばります。
野鳥さんの住んでいた家に詰め込んであった荷物をトラックの荷台に山積みして何度往復したことでしょう。
「疲れたー」
「兄貴、オレもう帰るわ、明日仕事やし」
「ありがとうね、本当に助かりました」
野鳥さんの家の畳が見えていました。
その分だけ新しい家は荷物で埋まっていくのですが。
「野鳥さんの家がスッキリ空いたなあ」
「ガランとしちゃったわ」
「さあ、明日からまたここに荷物を入れられるな」
「あ、ああ、そうですね」
「まだ押入れ、天袋の中、それとプレハブの荷物もあったよな」
「う、うん」
「また明日から荷物作りだね」
もう七月に入っていました。
夏休みは新しい家で過ごせるかなあ・・・。
→カウボーイのお引越し その15につづく
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