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カウボーイ一家の現在



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ここで私たち一家の現在のようすをお見せします。

半分はノンフィクションだという証明です。

ヤギの放牧場

ヤギの放し飼いの広い庭・・・じゃなかった、畑です。


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<番外編> リアルタイムお寝坊キャンプ

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更新が遅れております。

現在の我が家、夫と娘たち、それに先月から来ている和歌山の釣り好きの甥っ子とで西表のカノカワにキャンプに行っています。

懲りずに・・・。


夫と、今年高校卒業した甥っ子は休みに関係なく1週間も前に出発しています。

学校がある娘たちはGWに入ってから追いかけて行きました。

石垣港までは私が送って行きましたが、そこからは子供二人で行きます。

石垣港~~上原港――連絡バス――白浜~~船浮海運の米蔵さんの舟~~クイラ川上流の船着場

と、ここまでは子ども二人で。

クイラの船着場で父と甥っ子が待っていて合流。

そこから山を一つ越えてカノカワの海岸まで歩いて行くのです。

潮は大潮、朝8時の満潮を逃すと米蔵さんの舟はクイラ川に入れません。

父たちは朝5時に起きて、キャンプ地のカノカワを出発して、9時前にクイラ船着場に到着して娘たちを待ち受ける・・・・・・はずでした。

「父さんは必ず、早く行って待ってるから、安心して来なさい。朝6時40分の上原行きの船に乗り遅れるなよ」
と言ってましたし。


当日の朝、満潮に間に合わせるために、5時に娘たちを起こして連れて行きました。

私は4時半に起きて、注文のおにぎりどっさり作って。


自分たちのわずかな衣類の他は、キャンプ用食器、水中メガネ、シュノーケル、フィン、の他、あとから追加で持ってきてくれと頼まれた、酒一升、冷凍の肉、米4kg、野菜、塩漬け冷凍のカエルの肉(大ウナギ釣りのエサです)、お菓子、塩1kg、小麦粉1kg、手作り油味噌1kg(ご飯のおかずです)、父さんの冬用ウィンドブレーカーと長袖シャツ(暑いと思って寝袋を持って行かなかったら、意外と今年は海岸は涼しいらしい)、60cmのモリの先、父さんの水中メガネとシュノーケル(持って行ったのは水が漏れるそうで)  等等々 ・・・。

子どもが背負えるか?と思うほどの重いリュックを二人とも持って行きました。

先行メンバーは父さんと甥っ子の2名ですからテント代わりのブルーシート、魚釣り道具、コッヘル、などのキャンプ道具と1週間分の米と調味料だけで荷物は精一杯。


電線も電話線も通ってないカノカワからどうして連絡が来たか、というと。


この17日間という長丁場のキャンプのために、父さんは大嫌いなケイタイを買ったのです。


自分の体重ほどもあるのでは?と思われるリュックを担いだ娘二人は、石垣港から6時40分発の上原行きの船に乗って行きました。

見送って自宅に戻ると早速ケイタイに父さんのケイタイからメールの着信。

そして電話も。

電話とは珍しい。

いつもは1日に1回だけ時刻を決めて電源入れてメール交換です。

コンセントのない場所に長期間いるので、ケイタイのバッテリーを長持ちさせるために一日中ほとんどスイッチをOFFにしているのです。

↓着信メール

(野生児出身の父さんは文字入力の仕方を知らないので、甥っ子が口述筆記、じゃなくて口述キー入力)

<寝坊した 6時出発のはずが今起きた (このときすでに7時半)
 米蔵さんのケイタイに連絡してくれ
 クイラの船着場に10時半に着く 
 それまでそこを動かず待つように子どもたちに伝えてくれるように
 米蔵さんの船には子どもを降ろしたら帰ってもらってくれと>

電話受けた米蔵さんも戸惑っていました。

「あんな山奥に子ども二人置いとけないんじゃないの?」

でも10時半まで待つと潮が引いて船は出られなくなってしまいます。

クイラ川には熊はいないから大丈夫でしょう。

イノシシはいますが、じっとしている人を襲ってくることはありません。

痴漢も追いはぎもいないと思います・・・たぶん。


クイラ上流は山の中で、ケイタイの電波は届きません。

結局、「無事に着いた」と連絡があったのは、合流して山を越えて南海岸に出た11時ころでした。

クイラの山越えは思ったより短く、米蔵さんの船が去って行くエンジン音がまだ聞こえている9時頃には合流できたということですが。



 娘たちも、前日の昼間は学校の遠足があって疲れていたのに。


 おまけに遠足の日の夜は裏山の林道を歩き、森の奥に入って、学校の行事のホタル観察会に行って来たし、

 (八重山のホタルの短い発光期間に合わせてこの日しか予定は取れなかったのです。)

 
 出発の前日荷物のパッキングで夜中までかかって、寝たのが午前1時過ぎ。

 朝起きるのが辛そうでしたが何とか予定の便の船に乗れました。





それにしても、ですよ。





腕時計にも、ケイタイにも、「アラーム機能」ってもんが付いているでしょうが!! 


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≪急募≫夏休みサバイバルキャンプ参加者募集



今年の夏休みも父さんがキャンプの計画を発案。

でも子どもたちは乗ってきません。

「無人の海岸でのサバイバルキャンプなんてもうイヤ」

「ジャングルの中を歩くとか、懲りた」

畑の手伝い減らしてあげるから、とか、サメかガーラが釣れたらおこづかいあげるから、とかの甘言で釣ろうとしても、引っかかりません。

「誰かいっしょに行ってくれよー」

「・・・・・・・・・・」

「いいよ、オレ一人でも行くよ」

昔いっしょにおバカなキャンプをした仲間もいい年になって、家庭を持って落ち着いてしまったので、もう遊んでくれません。


そこで、急募

以下は野生児父さんからのお知らせです。

サバイバルキャンプに参加する方を募集します。

日時:2010年8月7日~8月19日 の12泊(全日程参加でなくても可)

場所:西表のカノカワ海岸、あるいはその付近。

内容:持参する食糧は米と調味料。魚介類と野草を現地で調達する。

イセエビ、サザエ、シャコ貝、ヤシガニ、カサ貝、ヘビ貝、ウズラ貝、夜光貝、各種魚を毎日食べます。

野菜はツルナ、パパイヤ、長命草、ヒカゲヘゴ、オオタニワタリ、野生のバナナ。

タコとイカはこの季節は少ない。

魚は昼も夜も潜って獲る。

ハリセンボンの味噌汁は絶品です。

焚き火にじかに放り込んで焼くヤシガニも絶品です。

ビールは重いので持って行かない。

泡盛はしっかり持って行く。

同行したい人は薪集め、食器洗い、水汲みは協力してもらいます。
  
魚の調理、魚介類の獲り方は見て覚えてください。

薪ですべての調理を行います。

ご飯くらいは薪で炊けるように現場に着いたら覚えてください。

交通費、米代以外お金はかかりません。

小学生は保護者同伴、中学生以上は一人でも面倒見ます。

トイレは衛生上夜間以外は海の中で済ませてください。

カノカワは潮の流れ速く、自然のルールを守らないと安全に楽しく生活することはできません。

グループから離れての単独行動は禁止。

希望者や詳細を知りたい人はコメント欄にアクセスしてください。

8月7日いっしょにカノカワに入れない人は大原から南海岸を自力でひたすら歩いて来てください。

ナサマ浜のカノカワ寄りにある難所(ロープ岩)まで迎えに行ってあげます。

クイラの山越えで来る人はクイラ川河口の船着場まで迎えに行ってあげます。

クイラ河口には白浜から池田米蔵さんのボートを3000円でチャーターしてきてください。

キャンプ参加者定員8名。

カノカワだけでなく、落ち水の滝、ランゲルハンス島、クーラの岩小屋あたりまで獲物を求めて3泊程度の遠征をします。

一番大切なことを書き忘れていた。

このサバイバルキャンプの最大の目的は、ロープを100m仕掛け、200㎏のサメか30㎏以上のガーラを釣ることです。

人数がそろえば石垣の崎枝からカノカワ海岸までチャーター船で直行します。

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≪急募≫夏休みサバイバルキャンプ参加者募集 その後

 サバイバルキャンプに同行される方を募集する記事を出して・・・。

その後、

「ハード過ぎて私にはムリです」

とか、

「行きたいけど石垣島までの飛行機代が高くて・・・」

というお返事がありました。

「チャーター船で行くならお金出しても行きますよ」

というありがたいお言葉を一人の方からいただきました。

ありがたいのですが、それでは心苦しいので、あと何人かチャーター船にいっしょに乗船する方を、今捜しているところです。


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ペルセウス座流星群きれいでした

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昨夜のペルセウス座流星群、見えましたか?

極大時は13日の午前、ということでしたが、それは地球での極大値。

昼間に流星が見えるはずがありませんから、日本では夜明け前の午前四時ころが、流れ星が一番良く見えるはず。


と思って、夜更けから準備しました。

長女(中3)は夏休みの自由研究はこれにすることにして、観測の準備万端で屋上に行きました。

11時半から寝ころがって夜空を見上げて流れ星の数を30分ごとに計測。

午前2時までは観察する予定でした。


前日にも予行演習で少しだけ見ましたが実にきれいでしたよ。

空気のきれいな石垣島。

特に我が家は周りに家がない田舎で、夜はこの辺りは真っ暗。

そして畑の中の一軒家なので周囲に視界を遮る建物はもちろんありません。

山も木もありません。

天体観測には最高の条件です。

聞くところによると、石垣島の天文台ができる前に、我が家の裏山の上も候補地に上がっていた、という話です。


で、夏休みになって夜更かし朝寝坊をよくしていた娘たち。

パソコンをやったりして午前1時や2時まで起きていたこともしばしばでした。

流星を見て2時ころまでは起きていると思っていたのですが。


運が悪く、この日は学校の日直当番(掃除や花壇の水遣りの当番)に当たっていたので、朝8時にたたき起こされて寝不足。

そして日中は家の手伝いで働いてヘトヘト。

今、家の屋上の工事を父さんがしていて、子どもたちも一人前に毎日仕事の手伝いをしているのです。

畑(果樹園)のグァバやバナナの収穫も子どもたちの仕事です。

せっかくの好条件の流星群観察だったのに、午前0時を過ぎたら眠くて眠くて・・・。


午前1時ころ父さんも屋上に上がって来て一緒に寝転んで見始めました。

普段は星など興味がない人なのに。

「あ、今、流れ星見えたな」

「う、うーん」

「見たか?今の」

「フガフガ、見逃した」

「あ、また流れた!見た?」

「う、うん」

「見たのかよ」

「・・・・・・」

「何だ、寝てるのか」

「おきてる、おきてる、・・・おきて・・ますよ」

「見てないじゃないか」


私も疲れて眠くて眠くて流星を数えようとするのですが、2つ、3つくらいまで数えるとその後は記憶がなくなっています。

目覚ましをかけて午前3時にも4時にも起きて見ましたが、やっぱり流れ星を5個以上数えないうちに夢の中・・・。


自由研究どうなっちゃうの?

今夜も数は少ないですがまだ流星群は見られます。

もう一度挑戦する、と言っているのですが、今日も寝不足には変わりがありませんからねえ。

でも屋上で星を見ながら寝るのって最高です。

涼しいし、星に包まれていい気分ですし。

星の降る家の屋上で近くの森から聞こえるカエルや虫の声もいいものです。

ただし、朝は東から昇る太陽が真横から照って眩しいので早く目が覚めてしまいますけど。



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お話の途中ですが

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イノシシ天国の話の途中ですが、ここで西表キャンプの報告。



夏休み前に「サバイバルキャンプの参加者募集」をしましたが、一般からは応募者現れませんでした。

それで、来てくれそうな知り合いに片っ端から電話して呼びました。

9月に入ってからですが、環境省の職員をしているI君とその友人。

もう一人、長野県の看護師さんのA子さん(と書くと、なんか事件に関わる人みたいですが)。

この3人がキャンプに行ってくれることになりました。

I君もA子さんも牧場には何度も遊びに来てくれたことがあります。

これで人数が集まったので石垣からチャーター船で西表まで行っても割安で済みます。


3人とも住む県が離れていて同じ飛行機の便ではありませんが、何とか3人そろったところで父さんと計4人が石垣から出発。

船の所まで送るのはキャンプに参加しない私。

潮の関係で出航は朝の6時半。

船が出るのを見送るまもなくすっ飛んで家に帰る私。

子どもたちを起こして学校に行かせるからです。

そうです、9月、もう夏休みは終わって学校が始まっています。

きりんとくるみは。始めはキャンプにあまり乗り気ではなかったのですが、大好きなA子さんが参加するのでいっしょに行くことにしたのです。

それでも夏休みが終わったばかりで学校を休んで一週間もキャンプに行くというのも気が引けます。

で、2日間だけ欠席して子ども二人は後から追いかけて定期船で行くということになりました。


ところが、

「9月の○○日は、きりんさんは隣村の幼稚園に体験実習に行くことになりました」

という担任の先生からの電話。

(どうする?!)

たまたま電話を受けたのが父さん。

「キャンプに行くので体験実習には参加できません」

「うーーーん、キャンプの日程をずらせませんか?」

「だめです、本土からいっしょに行く人も以前からこの日に合わせて飛行機を取ってきますから」

「うーーーーーん、その日は2ヶ月に1度来てくれる英会話の外国人の先生の授業もあるんですけどねえ」

「きりんたちが赤ちゃんの頃からお世話になってる人で、きりんが一日遅れてくるこの人を案内して山を越えてくることになっています。きりんがいないと遭難してしまいます」

「うーーーーーーーーん、困りましたねえ、きりんさんがいないとなると授業にならないんですけど・・・」


それはそうです、小さい学校で、中学生はきりん一人だからです。

先生はすごく困っています。

でも父さんは、

「学校よりキャンプの方が大事だ!」

と言わんばかりな口調で言うもんだから、キャンプ参加が成立してしまいました。

先生、お気の毒。

なにしろ「キャンプ家族」ですから。


そしてきりんとくるみ出発の日。


今年のGWの時と同じルートで、石垣から定期船、西表の港から送迎バス、そして小さなボートで川をさかのぼり、上流で父さんと待ち合わせ。

今回は父さん朝寝坊で遅れることがないように!

今度は大丈夫でしょう、だって潮の関係で夕方ですから。


送ってもらったボートを降りて、迎えに来た父さんと3人で山を越えて反対側の海岸に出るのです。


途中で大きな岩の続く所をよじ登ったり降りたり、3時間半の行程。

途中で真っ暗になり、懐中電灯を点けての山歩き。


これは後で聞いた話ですが、途中で足を滑らせたくるみが崖から落ちかかったということです。

「くるみは、両手両足で必死で壁面の岩にしがみつき、ヤモリのように張り付いて寸でのところで止まったんだよ」

「あれ、もし下まで落ちてたら、骨折くらいじゃ済まなかったかも」

なんていう話も教えてくれたのはキャンプから帰って3日も経ってからでした。


電気も電話もないところでキャンプしていますから、通信は携帯電話のみです。

ノロシを上げることはできてもこちらからは見えません。島の反対側ですから。

1週間も居るとなるとこのケイタイの電池切れが心配です。

念のためにポータブルの充電器を持って行きますが、なるべく電池節約のために通常はスイッチOff。

一日に一回だけメール交換で安否を確認。


この日も、

「無事にキャンプ地に着いたよ」

というメールは入りましたが、崖から落ちる所だったとは思いもしませんでした。


まあ、魚も貝もいっぱい食べられて大きなケガもなく全員帰りましたからよかったんですが。


留守番の私は、同じくキャンプ不参加で高校に通う長男の送り迎え、イヌ3匹、ヤギ6頭、ニワトリ2羽の世話に、バナナやグァバなどの畑の果樹の収穫、も仰せつかり・・・。

おまけにガン検診や国勢調査員の説明会に行ってきたり、現在工事中の屋上の柱のサビ止めペンキ塗り、等等々…。


とにかく忙しかったんでございます。


そんなわけでしばらくブログ小説更新しなかったらコメディ部門ランキング8位までさがってしまいました。




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首都圏と島の停電



地震の後すっかり心の元気がなくなって筆が止まってしまいました。

(こんなことしてていいのか?)

(馬鹿っ話書いている場合か?)と思って。


報道を見て胸が痛み、暗い気持ちになったり、何も出来ないで、何もしないでいる自分が恥ずかしくなって落ち込んだりしています。

とてつもなく大きな地震と津波、恐れていた原発事故。

悪い夢を見ているのではないか、と思う時もありますが、テレビをつけるといつもそのニュースをやっているから

「ああ、やっぱり現実なんだ」

と落胆します。


被災地だけでなく、被災地ではない首都圏が異常事態になってしまっていますね。

毎日のように実施される計画停電。


停電と言えば、石垣島は毎年数回くる台風の度に必ずと言っていいほど停電になります。

しかも一晩中、あるいは数日間停電しっ放しです。

田舎では市街地より停電の確率が高く、復旧も遅くなります。

一週間も停電が続くと、洗濯機は使えないわ、冷蔵庫の中の物は腐るわ、電話も通じなくて(電話線も同じように切れる)陸の孤島にもなります。

島中の店のほとんどがシャッターを下ろしています。買い物はできません。


暴風なので当然飛行機や船は止まりますから、品物の島への入荷はありません。

台風が去った後も店の商品、特に生鮮食料はないです。

でも市民は焦って買い漁ったりはしません。

パンや豆腐は売り切れるのは早いですが、それでも買えなければ「ああ、出遅れたな」と思ってあきらめるだけです。

並んで買うほどのことはしません。

台風が過ぎてまた日常が戻れば元のように売るようになるのが市民はわかっているからです。

葉野菜が欲しい時は台風前に摘んでおいた庭のエンサイやスイートバジルなどを使います

嵐ですから外にも出られず、窓も開けられず、夜は蒸し暑い部屋でうちわで扇ぎながら寝るだけ。

暴風対策を事前にしっかりして、あとはごろごろしながら台風が去るのを待つのです。

「ああ、今日は畑仕事しなくていい日、骨休めだ」

と思うしかありません。


台風の他にも春の頃の雷の多い時期もよく停電になります。

近くでゴロゴロ言い出したら停電になることを覚悟して準備します。

それ以前に遠くの空がピカピカし始めたらパソコンやモデム、プリンターなどのプラグはコンセントから抜きます。

落雷でなくても雷が近づいただけで大きな電流が流れて機械が壊れちゃいますから。


台風のときは天気が悪いので星も月も見えません。当たり前です。

天気の良い日、首都圏で町中が停電になったら天体観測はできるんでしょうか?

天の川は見えるでしょうか?

ちなみに、石垣島の田舎の方では、月の出ない夜は毎晩真っ暗で懐中電灯がないと外は歩けません。

そして満月の夜は、月の明かりで外でも本が読めます。

東京の繁華街では今までは月が出なくても外が水銀灯や店の灯りで本が読めるくらい明るいんでしたっけね。

自分は東京生まれですが、石垣の田舎に25年以上暮すうちに島の感覚になってしまいました。

首都圏の停電騒ぎや商品買占めが不思議に思えてしまいます。


人工呼吸器を使っている人などは停電が命に関わりますね。


電車が動かなくなって会社から帰れなくなったり、自宅の町から学校に通えなくなったり、というのも困りますが、島ではそういう心配はありません。

台風のときは学校も店も会社もみんな一斉に休みになりますから。

雨戸の閉まった家から一歩も出ないでじっとこもっているのです。

働いているのは警察署と消防署と電力会社関係の人と入院病棟の宿直医師と看護師くらいでしょうか。

都会の豊かな消費生活、便利なライフライン、交通網の脆弱さが震災の影響の下に露呈することになったのでした。



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無人海岸キャンプに出前

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このGWには例年通り、父さんはキャンプに行っています。

今回はうちの子たちは参加しません。

長男は東京でGWも関係なく予備校で勉強中。

高校生の長女は新しくできた友達と遊び、次女も「お父さんとのキャンプは懲り懲りだあ」

と早くから不参加表明。


で、知り合いの本土から来ている中年男性と、チャーター船でいつもの西表の海岸に10日間のキャンプに行きました。

知り合いを何人も誘いましたがみんな断られ、他の同行者は父さんの弟、その奥さん、2歳の子どもです。

合計大人4人、子ども1人のキャンプ。

弟家族は仕事の事もあるし、子連れなので常識的に3泊で帰ります。


例によって電気も水道ももちろんなく、道路も定期船も通っていない海岸。

だからチャーター船で行くわけです。

通信は携帯電話。

10日間もあるのでバッテリーを温存させるために連絡は一日1度のメール通信。

それ以外はスイッチをOffにしておきます。

今日はチャーター船が先に帰る弟一家を石垣島から迎えに行ってくれる日です。


昨日、船長さんに確認して海岸に迎えに行く時刻を報告してから数時間経って夜9時半ころ。

不定期の弟からのメール。(父さんは直接メールしてきません。文字入力の仕方を知りません。最近やっとアドレス帳を使っての電話発信を覚えました。それまでは手帳を見ながら電話番号の数字を打ってかけていました。)


『兄貴からの伝言です。明日迎えに来る時、忘れ物を届けてください。ウェットスーツと星座早見盤です。お願いします。』



2日前、到着したその日にも電話かけてきて、別の届け物「魚を獲る銛の先」と「カメラ」を持ってきてくれと言われたのです。

銛先とカメラをおととい船長さんの自宅に届けたばかり。

夜遅くなりましたがまた船長さんの家に届けて配達してもらうことにしました。


なんか、無人島のように誰もいない、別世界の海岸に行っているはずなのに、

「アレを忘れた、コレを届けて・・・」

って、出前みたいでなんかヘン。

ついでにピザかソバでも持って行ってもらえばよかったかしら。




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台風接近を無人島の人に知らせるには

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無人の海岸でのキャンプのお話です。


キャンプ3日目に、予定通りに弟家族はチャーター船に行ってもらって帰ってきました。

「どうだった?キャンプ」

「いやあ、きりんちゃんたち行かなくて正解だったかもよ」

「?」

「波は高くてあんまり泳げないし、水に入ると寒いし。」

「じゃあ、食べ切れないほど魚を獲るぞー、って言ってたのは?」

「貝を少し採ったけど、天気もよくないし、魚はあんまり獲れなかったわ」


水中ライトも持って、夜潜って魚をどっさり獲ると言ってましたけど。

2歳の姪っ子はほとんど海で泳げずに、夕方になると「オウチ カエリタイ」

を連発していたらしいのです。


後日、毎回なので顔なじみの船長さんに聞いたところでは、

「あの弟の嫁さんはなんかひどく疲れた顔しててカワイソーだったな。二度と行かないだろうな。」

弟の奥さん東京育ちです。

キレイ好きで、弟のアパートにはゴキブリなど一匹もいません。

川の水を飲んでレプトスピラに罹るのが心配だからと飲料水も持参したくらいです。


「で、島に残った中年二人組みは予定通りに8日に帰って来るのかな?」

「いや、魚獲るのを満足してないから後2日延長して帰るのは10日にするって。」

ああ、やっぱり。


まあ、別に仕事もないし、いいですけど。

問題はいっしょにキャンプしている北海道の獣医さん。

この方もキャンプ大好き人間なようです。

帰りの飛行機は12日なので、それに乗るためには10日に石垣に戻った方がいいのです。

その後、キャンプ組からは電話もメールも何も連絡がありません。


弟はまめにメールくれてましたけど、団塊世代の獣医さんはメールは得意ではなく、父さんは電話を持っていません。

持っていてもメールはできませんが。

ウェットスーツも星座早見版も届けたし、自然生活を楽しんでいるのでしょうか。


そして5日後、インターネットを見ていると、フィリピンに熱帯低気圧発生。

弱い熱低だし、西に向いて進んでいるから、まあいいか。


と思っているうちに、弟からメール。

「熱低のこと兄貴に知らせたいから獣医さんの電話番号教えて」

ううん、やっぱり知らせるか。


夕方になると台風1号に変わりました。

進路もどうやらこちらに向いて来るようです。

あれれれ、これじゃ10日には船を出せる状態じゃないかも・・・。

でも電話してもメールしても反応ありません。

『・・・・電源が入っていないか、電波の届かない所に・・・・』


獣医さんは持参したカメラを濡らしたと言っていましたから、もしかして電話も濡らしてしまったのかな?


1日に1回くらいは電源入れてメールを見て欲しいなあ。


船長さんにも電話を入れます。

「ああ、今すぐは返事できないから明日の朝電話するよ。」

台風が近づいて迎えを早める時には連絡するということになっていますが、連絡のつけようがありません。


そして翌朝、なかなか繋がらなかった船長に電話が通じて、

「台風がこっちに来そうだけど、迎えはどうなりますか?」

「ああ、もう今日迎えに行くから。3時頃向こうに着くから準備しておくように伝えておいて」

「へ?今日?!」

キャンプ組から電話が来ないということは台風が発生していることも知らないのでしょう。

小さなラジオを持って行っているはずなんですけど。

天気予報を聞いていないんでしょうか。

何度電話しても、通じません。

連絡がつかないままいきなり船が迎えに来たら、キャンプしている二人は焦るでしょうね。

あたふたして食器や寝袋を大急ぎで片付ける様子が目に浮かびます。


10時過ぎになってやっと電話が入りました。

「着信がありましたが・・・」

「メール見てくれましたか?」

「は?」

「台風が発生したんですよ。今日の3時に迎えに行くっていうから支度してください」

「は、は、はいっ」

翌日には波が高く船で遠出は無理でしょう。

念のために今日にも船を陸に上げるかロープで縛るかするはずです。


夕方真っ黒に日焼けした二人が帰って来ました。


前夜に獲った大物の魚をゆっくり食べようと、腰を落ち着けていた所に向かえの連絡をもらって慌てたそうです。

鍋にはアバサー汁が入っているし、大きなイラブチャーは3匹丸ごと残っています。

これから後3日間あるからとのんびりしていたのに、急に帰り支度をしなければならなくなったのです。

アバサー汁はビニール袋に汁ごと入れたそうです。

イラブチャーはすでに蒸し焼きにして火は通してありましたが、船が到着するぎりぎりまで火で炙って燻製にして保存できるようにしていました。

大風呂敷を広げた荷物もなんとか取りまとめて波が荒れる前に帰って来られました。



持ち帰ったアバサー汁はその日のうちに沸かし直しておいしく食べられました。

翌日は台風の影響で天気が悪くなりました。

燻製のイラブチャーは身をむしって野菜とニンニク、唐辛子、ナムプラーと炒めてご飯に載せて、タイ風の料理にして食べました。

これはおいしかったですよ。

台風の日に食べるタイ風のおかず。なんちゃって。


結局、台風と言っても 998hPaですからたいしたことはありません。

あさってにはまた熱低に変わるでしょう。


「あああ、あと2日間キャンプするはずだったのになあ」

「台風で天気が悪いのにキャンプしても楽しくないでしょ」

それにあの時に迎えに行ってもらわなかったら台風が過ぎるまで船は出なかったでしょう。

獣医さんは必然的に飛行機に乗り遅れることになります。


それでもよかったかも。


「ラジオ聞いてなかったの?」

「NHKの電波入らないよ」

「あら」

「台湾の放送はよく入る」

中国語ができたらよかったのにね。


「ケイタイも全然電源入れないのね。」

「そんなに見ないよ。それにケイタイの電波の入らない浜に移動していた時もあったし」

それじゃあ緊急の連絡が取れないでしょ。



「2ヶ月くらいキャンプに行ってたら怒る?」

「別に怒らないわよ」

「帰って来たら暖かく迎えてくれる?」

「帰って来たら家の中はもぬけの殻と思ってね」

「へ?」

「家族そろって出て行きますから」

「・・・・・・・・・・・・・・・」



何も制約がなかったら1年くらいキャンプしたいらしいですね。


子ども達がみんな独立したらどうぞご自由に。台湾のラジオ放送で天気予報やニュースが聞けるように中国語を勉強してからにしたら?

2ヶ月に1度くらい「ゆうパック」で米と醤油でも送ってあげるよ。

郵便屋さんが届けてくれればの話ですが。

「沖縄県竹富町西表島カノカワ海岸にいるキャンパー宛」

で届くでしょうか?


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きれいな車、きれいな空

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この所、東京に私用で行っていたり、娘の学校の創立50周年の行事だったりで記事の更新が遅れていました。

3週間もブログを放置してしまいました。

以前はいつも5位前後を保っていたランキングもついに圏外(ケイタイみたいですね)になりました。



東京に1週間行っていて感じたことは、街を走ったり、駐車してあったりするクルマがとてもきれいなこと。

ほとんど新車状態。

石垣では台風や普段の潮風のせいで、どの車も少なくともボディはサビが来ています。

毎日屋根と壁のある車庫に入れてマメに洗車している場合は別ですが。


特に我が家のトヨタの乗用車は、エンジンこそ壊れていませんが、屋根はわずかな傷から発生して広がったサビで穴が開きそうです。

この傷は、以前チャーター船でキャンプに行くときにつけた物です。

無人島のような場所にキャンプするのに、大きなアイスボックスを持って行って、電気のない無人の海岸で冷えたビールを飲もうという父さんの企みからです。

大人が入れる位の巨大なアイスボックスを家から船の着く海岸まで運ぶ時に、乗用車の座席には入らないので、車の屋根の上に載せて走ったから傷が付いたのでした。

ルーフキャリアもないのに無理やり直に屋根に載せ、

「オイ、落ちないように支えてろよ」

って、助手席の私に言われても・・・。

仕方なく窓から身を乗り出し、ほとんどハコ乗り状態で抑えていました。反対側の窓からは運転手の父さんの腕が出てそっちでも支えていました。

小さな傷が、台風だけでなく普段の潮風が吹く度にサビが大きくなって行ったのです。

今ではしっかり穴が開いています。雨が降ると水が浸みているはずです。

現在のところ車の室内までは水は漏れてきていませんが、それも時間の問題でしょう。

いつか雨の日は車内で傘を挿して、あるいは雨合羽を着用して乗ることになりそうです。



はずれかかったバンパーも、裏側から針金で縛りつけてなんとか昨年の車検をクリアー。

これは父さんが後ろを見ないでバックしてガードレールにぶつけて、その衝撃で壊れたのです。

でも無事に車検が済んで数日後には、バックして外に積んであった段ボール箱が見えずまたぶつかったはずみにぽろっと半分取れちゃいました。

これは私がやりました。

次の車検までには直します。



もう一つは夜、月もないのに東京では空が明るい。

「新月の夜は真っ暗。月夜は明るい」

という環境に二十年以上暮らしているとそれが自然と思うようになります。

今は節電で照明は控えめであるはずなのに、暗い夜空はどこにもありませんでした。

これじゃ、星はもちろん、月の明るさも実感できないのは無理もないですね。


石垣に帰って来て見て月が明るいこと、月も星もない夜は足元も見えない闇夜、星だけが出ている夜は星明りでぼんやりと景色が見えること、そして天の川が実にきれいなこと・・・・を再確認しました。

石垣の本屋で手に入らなかった書籍が、お茶の水の本屋で普通に平積みして売られていた時は、ちょっと都会の生活がうらやましくも思えました。

でも、
「本はネットの注文でも買えるけど、天の川観測は買えない」

と自分に言い聞かせて、また夜は星を見て満足するのでした。


「カウボーイのお引越し」の続きはまだありますので少し時間が空きますが書きます。

実際の引越しも3ヶ月近くかかりましたけど、ブログの方もそれに見合うくらいの時間がかかってしまいそうです。

こういうのリアルタイムって言うんでしょうか?

ドラマの「24」だって1週間に1時間ずつしか進んでいなかったですよね。



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1mおきに扇風機

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暑いですねえ。

北緯24度の石垣島は亜熱帯で日差しも強い。

さぞ暑いだろうと思われるでしょうが、実はそうでもないのです。

市の中心地はコンクリートの建物が密集していますが、少し街を離れると、道路の両側は一面のキビ畑。

涼しい風が吹いています。

郊外の高台にある我が家も夏は毎日強い南風が吹いています。

窓を開けて風を入れると朝夕はクーラー無しで過ごせます。

夜など涼しすぎて夜中に窓を閉めて寝るくらいです。

それでも日中は屋根への照りつけで室内の気温は急上昇。

風が止んだ時など頭がのぼせてきます。

そんな時はタイにいた時の習慣復活で、一日何度も水浴び。

この水道の水もお湯のようであまり涼しくは無いですが、濡れた体で脱衣所の扇風機に当ると涼しくなります。

クーラーは引っ越して来てからひと夏使いましたが電気代が高く付くという理由で今は使用していません。

その代わり扇風機はどの部屋にもあって大活躍です。

ほとんどはもらった物、拾った物で家中にたくさんあります。

数えてみましょう。


東の寝室・・・1台
パソコンの机に1台
くるみの勉強コーナー・・・2台(足元と頭の上)
鉄兵の勉強コーナー・・・1台
食事する部屋・・・3台
それに続く台所・・・1台
おばあちゃんの寝るベッドに1台、天井に1台
きりんの勉強コーナー・・・1台
浴室隣の脱衣所・・・1台
トイレに1台
西のくるみが寝る部屋・・・1台
北のきりんが寝る部屋・・・1台
家の外・・・2台(これは夕方日陰になった家の東側で食事したりテレビを見たりする時に使います)

というわけで、一人当たり3台以上あることになります。

扇風機はよく粗大ゴミで捨てられています。

見た目は新しいのに動かないんでしょうか?

父さん、拾って来て修理して使っています。

今の家電はほとんどの物にマイコンが入っているので、モーターに異常がなくてもマイコンがおかしくなるともう動きません。

ほとんどがそういう理由で捨てられてゴミになります。

中を開けて見ると、マイコン制御のタイマー等が壊れているために作動しないのです。

そこで、マイコン部分を抜かして、線をモーターに直結。

スイッチを入れるとすぐモーターが動き、扇風機が回る。

その代わり、タイマーも強弱の切り替えも使えません。

そんな機能は必要ありません。

シンプル イズ ザ ベスト(と言うわりには荷物多過ぎ・・・。)

時には、マイコン抜きのためにスイッチのタッチボタンも使えなくなります。

そんな時はコンセントにプラグを挿すといきなり羽が回ります。

これでもOK。

風力の「強」「中」「弱」は選べません。

直結のときにどれか一つしか繋げないので、当然「強」に設定ですね。

かくして家中が扇風機だらけ。

どこに腰を下ろしても扇風機が目の前にあります。

食事の場所に至っては、テーブルの席によって風が来る、来ない、と争いになるのでどの席についても扇風機の風が来るようにしました。

でもそれぞれがスイッチを入れると風が交錯して打ち消しあって意味が無いということにもなります。

この他にも使える扇風機はまだありますが、今のところこれ以上使う場所がないので出番待ちです。

至る所に扇風機。

洗濯物のカゴを持って干しに行こうと通るたびに、カゴが扇風機に引っかかって倒さないかヒヤヒヤしています。

ああ、ここは倉庫です。



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夜は寒い!?石垣島

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「石垣島は意外と暑くない」と以前書きましたが、夜など外の風の当たる場所などは本当に涼しいのです。

最近、知り合いの小学生のお孫さんたちがよく我が家に遊びに来ます。

夏休みの宿題を持って来て夜はお勉強です。

夜はうちの高校生と中学生が勉強を教えて・・・というか机を並べていっしょにお勉強タイムです。

室内は暑苦しいので屋上に上がってすることにしました。

箱とベニヤ板(得意ですね、ベニヤ板)を使って横長の勉強机を組み立てます。

下から延長コードを引っ張って電球を点けて、これで夜も外で勉強できます。

昨年から父さんが屋上に上がる階段を作ったのでいつでも自由に上がり降りできるようになりました。

屋上に続く階段


昨夜は夜の8時半、風が涼しくなる頃から子どもたち横1列になって静かにお勉強。

元々高台にある上、屋上の高さでは相当に強い風になります。

「わあ、ノートのページが・・・」

紙が飛ばされるくらいの風です。

扇風機なんて要りません。

勉強終わってジュース飲んでお菓子食べて、お泊りの準備はしてきましたから、さあ、寝ましょう、ここで・・・。

屋上にゴザを敷いて、タオルケットくらいでは足りません。

寒さ凌ぎに毛布を持ってきます。

「私は自分の羽毛布団がいい」

と寒がりのきりん。

涼しい風の中、というよりかなりの強風の中スヤスヤと。

と言っても一晩中吹く風。

寒くなっても窓を締めるとか扇風機を止めるとかそういう調節ができるわけでもありません。

寒かったら頭から布団をかぶる。

これしかないのです。

お泊りというより野宿ですね。

そして明け方、東に何もさえぎる物がない我が家は日の出とともに朝日が射し込みます。

これも部屋なら「眩しいよっ!」とカーテンを引くところですが、壁も何も無い屋上ですからどうしようもありません。

やはり頭から毛布をかぶって光をさえぎるしかありません。

せっかくの夏休みですからまだゆっくり寝ていたいと思うのですが、朝日が高くなるにつれて暑くて仕方ありません。

かぶっていた厚手の毛布も熱を伝えて暑くてたまりません。

「ああ、もうダメだ、暑い」

ぞろぞろと階段を降りてきました。

熱帯夜の避難場所は「屋上の野宿」(?)で安眠ですが、朝寝のことまでは考えていませんでした。

今夜は布団の東に日除けの壁を作ってから野宿することにします。

ぶんぶんぶん につづく


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ぶんぶんぶん

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夜は寒い!?石垣島 からつづく

涼しい屋上で寝て、朝日が暑くて寝坊ができない、という話を書きました。

それで翌日また子どもたちお泊りの時には工夫しました。

テーブルをセッティングする時に早々と寝床の準備。

「え?もう寝る支度?まだ早いんじゃない?」

「今日は今のうちから朝の日除けを作っておくの」

テーブルは、簡単に組んでまたすぐ撤去できるように、牛乳用の小さなコンテナを重ねた上にベニヤ板を載せただけの物です。

コンテナはスーパーで要らなくなったのをたくさんもらって来てありました。

屋上の学習教室

寝る予定の場所の東側、つまり朝日が当たる方向にコンテナを3段積んで壁にします。

これで朝は日が昇ってもゆっくり朝寝できます。


「今日は風弱いねえ」

「強風ではないね」

「風が無いせいか、蚊が多いなあ」

「うん、さっきから何発も刺されてる」

そして夜遅く寝る頃。

風の強くない日は毛布をかぶらなくても寒くないのです。

暑くもなく、寒くもなく、そよ風でちょうどいい体感温度、よく眠れ・・・・・・・・・ない!


「カユイよー!」

ぶーん ぶーん ぶーん

蚊の大群。

毛布を着て首だけ出していますが、顔の周りを、ぶんぶんぶんぶんぶんぶん・・・。

耳の近くに蚊が飛ぶ音が ぷーん ぷーん ぷーん ぷーん。

「わあ、もう、ぶんぶんぶんぶんうるさいなあ」

「痒くて眠れない」

「毛布をかぶろう」

頭からすっぽりと毛布をかぶり、これで蚊にも刺されない。

でも毛布の上からでも聞こえます、ぶんぶんぶん、と頭の周りを飛ぶ音が。

夜も遅く、そのうちにみんな眠り始めたのか静かになりました。

と思ったらみんなゴソゴソ動いています。

「プハァーッ!苦しかった、暑くて我慢できない」

最初に顔を出して息継ぎしたのは、羽毛布団を着ていたきりんでした。

他の子たちも、息苦しかったり、暑くなったりで、毛布は剥いで体むき出しになってしまっています。

「アレ、これじゃまた蚊の襲撃に・・・」

室内よりは涼しいとは言っても、真夏に頭から毛布では、やはり無理があります。

・・・ポリポリポリ・・・・・

誰か刺された所が痒いのかしきりに掻く音がします。

ポリポリポリポリ・・・・ポーリポーリポーリ・・・・ボリボリボリボリ。

みんな眠りながら掻いています。

ポリポリ、ボリボリ、パチン、パチン・・・。

蚊を叩く音もします。

ゴトンッ

誰かが枕もとのコンテナの壁を無意識に押して崩したようです。

寝苦しいのか、ごろごろと寝返りを打っている子もいます。

私もさっきからぶんぶんぶんとちっとも眠れません。

「ああ、もう寝られない」

風の弱い日はこんなに蚊が多いとは。

「お母さん、その壁がいけないんじゃないの?」

ときりん。

そうかも。日除けの壁が風除けになって余計に無風地帯を作って蚊を呼んでいるのかも。

せっかく作った壁ですがまた一つ一つどけて風通しよくしました。

朝日が当たる頃にまた壁を作ってやればいいんだから。

少し風が通るようになりましたがやっぱりまだ蚊はぶんぶんぶん・・・。

子ども3人が寝ていたゴザより1段高い所、つまりコンテナ1個を敷き詰めた台の上にきりんが寝ていました。

「きりんの寝てるところの方が高い分、風があるかもよ」

コンテナ1個分、30cmもない高さですが、わずかでも風のある方へ子どもたち移動させました。

それでもまだポリポリ、ゴソゴソ。


広くなって壁も取り払われて風通しがよくなったはずのゴザの方もまだぶんぶんぶん。

「あああ、寝られん!!」

みんな起きてきてしまっています。

「仕方ない、部屋に移動しよう。枕だけ持って引越ししよう」

ぞろぞろと階段を降りて室内へ。

まだ夜明けまでには2時間近くありましたが、

満月を過ぎた月が真上から照らしています。

懐中電灯無しでもよく見えます。

家の一番西の部屋、3畳くらいの広さしかありませんがそのままなだれ込んで雑魚寝です。

扇風機つけてすやすやとやっと安眠できる状態になりました。

多少は暑いですが、ぶんぶんぶんよりはましなようです。

少し遅れて部屋に入ったきりんは、寝るスペースが残されていなかったので、部屋の隅で体育座りしてねていました。

貨物船の船倉で眠る密入国者のように見えなくもないですが。

結局、朝の日除け用のコンテナは役目を発揮する機会がありませんでした。

子どもたち、日が高くなってもエアコンのない室内でよく寝ていました。

次回には別の策を考えなければ。

野宿でも扇風機 につづく


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野宿でも扇風機

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ぶんぶんぶん からつづく

「屋上で野宿する」の3度目です。

昨夜は風はまあまあ、蚊は少しはいましたが寝られないほどではありません。

子どもたちは手足に虫除けスプレーをして蚊の襲撃に備えました。

朝日除け、風除けのコンテナは今日ははずして風通しよくしました。

さらにもっと風を当てて蚊を追い出そうと、下の部屋から扇風機を持って来てやりました。

みんなの枕元に扇風機を置いて首振りで風を送り、「ああ、涼しい」

これで気持ちよく眠りに付けました。

と、夜中に顔に、ポツ、ポツ、ポツ・・・。

「ん?あ、雨!」

どうも蒸し蒸しする空気だと思ったら雨が降ってきました。

あああ、天気予報では降水確率10%だったのに・・・・。

私たちが寝ていたところの上は、昼の日射し除けにダンボールで仮の屋根を作ってあったのです。

ただ広げたダンボールを棒の上に載せただけですから恒久的な物ではなく今だけ使うように置いたのです。

多少の小雨ならいいですがザーザー降る雨だと役に立ちません。

でも今のポツポツ雨くらいだと熟睡している子たちは気づかず目が覚めません。

「あ、雨?やだあ」

屋根のない場所に寝ていたきりんはいち早く雨のしずくを感じて起き上がりました。

「わーん、荷物がー」

昨夜寝る前にみんなで夏休みの宿題をして勉強道具がそのまま出しっぱなしでした。

きりんの羽毛布団も表面が濡れています。

「早くこのブルーシートの下へ」

こういう時のために大きなブルーシートをそばに用意してありました。

「起きなさい、雨だよ、雨!」

大降りはしないでしょうし、すぐ止む雨かも知れません。

でもこの地方は天気予報で晴れと言われていても部分的に、ごく狭い地域でスコールが短時間来ることも多いのです。

毛布も枕も羽毛布団もみんなグシャグシャとまとめて、広げたブルーシートの下に入れます。

ついでに勉強の時に使った蛍光灯も取り外してブルーシートの下へ。

蛍光灯の安定器は水がかかってはよろしくないので濡れないところへ移動するわけです。

子どもたちは起こされて、寝ぼけ眼で階段を下りて3畳の部屋に行きました。

すぐ止むかも知れませんが短時間どしゃ降りにならないとも限りません。

そんな雨の中をずぶ濡れで避難するのもいやです。

ただ一人寝不足が続いていた男の子(小5)はダンボールの屋根の下で熟睡中。

「起きないなあ、もっと降ってきてから起こすか」

と、そのうちポツポツ雨が止んでしまいました。

「あらら、止んだ。もう降らないかしら」

空を見るとさっきの雨雲は遠くに行ってしまいました。

せっかく階下に枕を持って移動した子たちには気の毒だけど、止んだのならまたここで朝まで寝てもいいか。

朝になっても曇り空なので朝日はまぶしくありませんでした。

相変わらず男の子はスヤスヤ眠っています。

清々しい朝の風の中でまどろんでいると、ポツ、ポツ、ポツ、ポツ・・・。

「わ、また来たー」

今度は少し強い雨です。

「雨だよ、そのまま下に降りなさい。みんなもう部屋に行ってるから」

男の子を行かせてから今まで寝ていたゴザをたたみ、ブルーシートの下へ突っ込んで、扇風機を持って私も下へ。

3畳の部屋を覗いて見ると、先に入った3人は脚を伸ばしてスヤスヤ。

今来た男の子が窓際で体育座りをしていました。

連日の寝不足。

屋上の快適な野宿を目指して、ただいま父さんが丈夫なトタン板の屋根を突貫工事で製作中です。

「ネズミ屋敷」につづく

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ネズミ屋敷

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野宿でも扇風機からつづく
「屋上で野宿する」の4回目です。


夏休みも終わって新学期が始まったある日、家にネズミが出入りしていたのを発見。

ネズミ出没は今に始まったことではないのですが、網戸を齧って穴を開け、そこから出入りしていた大きなネズミ。

2匹で追いかけっこ、つまり交尾しようとしていたのです。

穴から外に出たのを見つけたチャンスに、

「窓を閉めろ!もう入れるな」

この「番」(ツガイ)のネズミがまた家の中に入って巣を作られたらたまりません。

子ネズミを産んで、あっという間にネズミ算式に増えてしまいます。

いつもの穴から入れなくなったネズミの夫婦はどこか入るところはないかと家の周りをチョロチョロ。

(夜行性のクセに昼間から出てくるな!)

かくして、ネズミが2度と入れないように脱衣所、トイレ、寝室と全ての窓を閉め切ってしまいました。

「ううう、暑い」

風通しの良い高台の家、と自慢していましたが、風通しがよいのは窓を開けた時です。

窓を閉め切っていたら風も入らないしただただ
  「暑い!」 

1m置きの扇風機も生暖かい風を送ってきます。

1日中閉め切った部屋は夕方、夜になるとサウナのようです。

「暑いよー、窓開けたらダメ?」

「ネズミが入るだろう、ダメだよ」

調理をするとますます熱気がこもります。

「わ、わ、わ、こんな部屋では暮らせない!俺は2階へ行くぞ!」

父さんは、自分の皿にご飯とおかずを盛るとお箸を持ってさっさと屋上に行ってしまいました。

確かに屋上は風が吹き抜けていい気持ちです。夜はもちろんひんやりした空気。

昼もトタンの屋根が完成したおかげで日陰にいれば家の中で蒸し焼きになっているよりずっと涼しいです。

(よかった、屋上への階段と日除けのトタン屋根があって・・・)

屋上を寝室に使ったり、階下の室内で扇風機かけっぱなしで過ごしたり。

家の中はネズミを閉め出した・・・と言うより、ネズミに閉じ込められたという気がします。

快適に過ごしたかったらやっぱり屋上で野宿でしょうか。

まあ、雨の日は涼しいから閉めた室内でも居られますし。

ネズミに家の中を占領されて野宿を余儀なくされるのと、ネズミを追い出して閉め切って暑い部屋から逃げての野宿とどっちがましか。


・・・・と思っていたら、ネズミよりもっと厄介な生き物が家に侵入していたのに、この時は気づきませんでした。

→「シロアリ・シロアリ」につづく


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シロアリ・シロアリ

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「屋上で野宿する」話の5回目です。

→「ネズミ屋敷」からつづく

ネズミを追い出し、閉め切った家は暑くてたまらず、人間も家には居られなくなりました。

まあ、そうでなくても夏は涼しい屋上の方が気持ちよく寝られます。

屋上の野宿が数日続いたある日、階下の部屋で荷物の片づけをしていた時です。

ネズミ騒動の前まで寝室に使っていた部屋です。

床のベニヤ板に段ボール箱を置いてありました。

台所で使うラップ類を入れて何気なく置いてあった箱ですが、久々にふと開けて見ると、中の新品のラップやアルミホイルの紙の箱がボロボロ。

「な、な、なんだ!!」

取り出すとダンボール箱の底にシロアリがたくさん!

「う、うわぁ――っ!」

「どうした?!」

「またシロアリが――」

そうです、シロアリが出たのは、今年になってこれでもう5回目だったのです。

1回目は台所の床に置かれた段ボール箱とその後ろの木製の食器戸棚。

家自体はコンクリートとブロックですから、木造住宅のように壁や柱を喰われることはありません。

でも壁のブロックの隙間や地面に直についた床から侵入したシロアリは壁に着いている木製の家具、紙製の箱、布製の物を食べ尽くして行きます。

家の内側の壁はブロックむき出しで上塗りもしていません。

ブロックの隙間から出てきたシロアリが渉って来られないようにシロアリの食糧になりそうな物は壁から少し離して置くべきでした。

食器戸棚の下半分の引き出しは全てはずして外に中身ごと放り出し、殺虫剤でシロアリ退治。

2回目は反対側の壁に面した、くるみと鉄兵の勉強部屋。

これも壁に触れていた本棚とその中の雑誌類などほとんどやられていました。

ビニールで包まれたもの以外の紙製、木製の物はボロボロ。

丈夫なカラーボックスもスカスカの紙のようになってしまいます。

そして3回目はくるみの部屋の壁を挟んだ隣の部屋、つまり食糧などを置いてあるコーナーの壁。

4回目は台所の壁を挟んだ隣の部屋のベニヤ板で作った棚。

実は今回、この4回目のシロアリの場所とラップ類の箱の置かれた場所はすぐ近くだったのです。

迂闊にも段ボール箱をちょっとの間だからと、無造作に置いてそれがブロック壁に触れていたのでした。

「あああ、また大掃除だ」

場所は寝室。

「布団を全部外に出して、ベッドもだ」

これは大仕事です。

窓から簡易ベッドを苦労して出してしばらく日に当ててシロアリが居なくなるまで室内に入れられません。

これで本当に屋上で寝るしかなくなりました。

曇りで気温も下がって涼しい夜も、風がなくて蚊が多い夜も。

「いつまでベッドと布団を外に干しておくの?」

「まだまだ、1匹でもシロアリが残っていたらまた増えて同じ事だろ。徹底的に居なくなるまで家に入れちゃダメだ」

「10日間くらいは寝室は使えないと思った方がいいでしょう。

西の3畳の和室はきりんが一人で寝ています。

父さんは相変わらず屋上のトタン屋根の下に牛乳コンテナとベニヤ板で作った簡易ベッドで寝ています。

くるみと私は同じ屋上でも少し西寄りの位置にコンテナを並べてゴザを強いて寝床を作ります。

その位置でないと朝日がまぶしくて日が当って暑くて、夜明け過ぎには寝ていられなくなるからです。

夜になると目覚まし代わりのケイタイと文庫本を持って屋上のキャンプ場・・・じゃなかった簡易ベッドに寝に行きます。

風のない夜は蚊がまた「ぶんぶんぶん」。

そこで棚の奥から引っ張り出してきたのが昔懐かしい「蚊帳」です。

もう何年も使っていませんでしたが取り出してみるとポリエステル製の蚊帳はどこも傷んでいませんでした。

十分使えます。

トタン屋根の下に紐で四隅を結んで、これでかの襲撃に向かえます。

「これが蚊帳なの?おもしろーい」

今の子は蚊帳を知らないんですね。

「どうやって入るの?」

「裾を上げて虫をいっしょに入れないように気をつけて、サッと素早く入るんだよ」

快適な睡眠も2、3日の間だけでした。

台風が近づいて天気が悪くなってきたのでした。

「寝られなくなるまで屋上でがんばるぞ」

と言うか、そこしか寝るところがありません。

(ネズミとシロアリに占領されて人間が外で寝る事になるとは・・・)

しかし、天気が変わるとだんだん悲惨なことになっていくのでした。

→「自宅でホームレス」につづく

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自宅でホームレス

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「屋上で野宿する」話の6回目です。

「シロアリ・シロアリ」から続きます。


ネズミとシロアリに追い出されたような形で屋上に野宿することになりました。

野宿と言ってもトタンの簡単な屋根がかけてありますから、夜露と多少の小雨はしのげます。

蚊の襲撃には蚊帳が守ってくれます。

ちょっとホームレスになった気分でもあります。


「今日は涼しいねえ」

「うん、台風が近づいているんだって」

「風すごいね」

扇風機はもちろん必要ないですし、タオルケット1枚では心もとない感じです。

夜更けになるとさらに気温が低くなり、今まで熱帯夜だったのがウソのようです。

(タオルケットでなくて毛布か掛け布団持ってくればよかった)

でももう疲れていて、寝始めたら階下に布団を取りに行くのもめんどうです。

暑いよりはましと思って寝たのですが夜明け前に寒くて目が覚めてしまいました。

「ううう、寒い・・・」

台風が近いので強風です。

軽いポリエステルの蚊帳など風になびいて、鯉のぼりのようにハタハタと宙を泳いでいます。

蚊帳の裾をゴザの下に折り込んでめくれないようにしてから寝たはずなのに。

タオルケットも風で動いていました。

隣で寝ているくるみはぐっすり。

(仕方がない、くるみが眠っているから寒いのは我慢していっしょに寝てやろうか)

体を寄せ合ってタオルケットを重ねて寝ていますがやっぱり寒い。

台風接近で今は風速5mくらいはあるでしょうか。

屋上は風速7m以上あると思います。

こんな日に外で寝るなんて馬鹿げてるようですが、ネズミとシロアリから逃げて来てここしか寝る所がないのです。

階下まで布団を取りに行くのはめんどうですから、この周りに布団代わりになる物はないかと目で探しました。

ダンボールでもないかな。

ますますホームレスの生活のようになってしまいました。

しかし40坪の自宅の屋上でホームレスっておかしくないでしょうか。

寒い、寒い、と思っていたら、くるみが、

「お母さん、寒い!」

「うん、寒いね」

「さっきから寒くて何度も目が覚めたんだけど、お母さんが眠っているから悪いなあ、と思って我慢してたの」

なんと、お互いに何度も目が覚めてその度に相手が寝ていたので遠慮していたのでした。

「下に降りようか」

「うん、行こう」

枕とタオルケット、目覚まし時計などを持って降りて行こうとしましたが、ふと気がついて、

「どこに寝るんだ?」

寝室はベッドもベッドの下のベニヤ板の床もはがしてゴミだらけの床下のコンクリートむき出しになっています。

西の部屋のきりんが寝ている3畳に押しかけるには本だのCDだの小物や服が散らばっていて、片付けるのがやっかいです。

西の部屋の北の窓側の所も本来2人くらい寝られるはずなのです。数ヶ月前まではきりんはそこで寝ていたのですから。

でも今はシロアリから救出した寝室の布団が山積みにされています。

この布団の脇にはこれまた本や文房具、服などごちゃごちゃと置かれてあります。

布団の山の上に牢名主のように座る事はできても二人は寝られません。

元々布団を1枚敷くのがやっとのスペースしかない場所です。

食事している椅子を3脚並べてベッド代わりにすると言っても一人分しかありません。

「ちょっと待ってて。下で寝る場所を確保してから荷物を持って降りよう」

もう、あの場所しかない!

先に下りてきりんの勉強部屋に行きました。ここは引っ越した直後には二段ベッドを置いてきりんとくるみの寝室にしていたのでした。

その後西の部屋や東の部屋を使うようになって、北の窓が一つしかないその部屋のベッドはほとんど使われなくなっていました。

使われない二段ベッドは当然荷物置き場になりました。

最近になってきりんがこの荷物置き場のベッドの片づけを始めたのでした。

くるみも私も手伝って、荷物をどけてベッドに置きっぱなしだった布団も干してベッドの底板もはずして大掃除をしていた途中だったのです。

はずした底板をまた上の段にはめて、はがした布団を急いで敷いて何とか寝られるようにしてからくるみを呼びに行きます。

いつもは風通しが悪くて暑苦しいコーナーですが、上の段なら扇風機を置いてなんとか寝られます。

こんな日のホームレスの私たちにとっては「黄金の御殿」です。

それから台風は大東島の辺りに停滞して、強風の他に雨も吹き付けてきました。

もう屋根ではしばらく寝られません。

二段ベッドの上の段に二人で寝る日が続きました。

実はもう一つベッドを置いた部屋があるのですが、去年から同居する事になったおばあちゃんが寝ているので使えません。

父さんは始めは台所の椅子で寝るホームレスでしたが、そのうちきりんが寝ていた布団に寝るようになっていました。

「ちょっと、そこどいてよ、私が寝るんだから」

「いっしょに寝ればいいじゃないか」

「いやよ」

「オレはいやじゃないよ」

「私はイヤなの!!」

「気にするなよ」

「気にする!」

そうでしょう、中学生や高校生の娘がお父さんといっしょに寝るのを喜ぶのは珍しいでしょう。

仕方なくきりんは反対側の布団の山を片付けて荷物の隙間で寝ていました。

誰かがホームレスのはずれくじを引くことになるわけですね。


天気がよくなったら、東の部屋を乾燥させてベッドを入れて寝室を準備できますし、また屋上でも寝られます。


でもこんな時に限って台風は動きが遅くいつまでも天気が悪いのでした。


「屋上で野宿する話」はこれで終わります。

→次は「カウボーイのお引越し」の話へ


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冬でも雨でもビアガーデン

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自宅でホームレス からつづく

夏の間活用した屋上のペントハウス、というかホームレススペースですが。

石垣も秋になるとめっきり涼しくなって屋上はあまり使わなくなりました。

気温より天気です。

沖縄の冬は日本海式気候で冬の間毎日のように雨か曇り。

そして北風が吹き付けます。

北陸か山陰の吹雪が雨に変わったと思えば想像がつくでしょう。

室内に居れば寒くはないです。冬でも夏服です。

でも、外に出ると雨混じりの強い北風で決して快適ではないのです。

こんな季節に屋上に上がっても楽しくありません。

トタンの屋根があっても真横から吹き付ける風で服が濡れてしまいます。

『ビアガーデン』や夜風に吹かれて涼しく『野宿』は来年の夏までお預け・・・と思っていたのですが。


いつもお世話になっている人が近々我が家に遊びに来てくれることになりました。

冬ですから当然室内で食事、お泊り、と考えていたのですが、娘が

「屋上でキムチ鍋してみんなで泊まろう」

と言うのです。

キムチ鍋は先月屋上でしました。

弟家族とキムチ鍋を囲み、ビールを飲んで夜更けて屋上に泊まりました。

でも相当に涼しいというより寒いくらいでしたよ。

上着を着てコンロの周りに例の牛乳コンテナを積み上げて囲いを作り、寝るときはテントを張ってその中で寝たのです。

ペントハウスと言うより「テントハウス」、いや、思いっきりホームレスじゃないですか!


それでも1ヶ月前はまだ冬とは言えず関東地方の9月くらいの気候でしたからそれなりに楽しめました。

しかし今回は12月です。

久しぶりに屋上に上がって見ると、日よけ代わりに使ってそのままだった段ボールは雨に濡れて破れてちぎれ、風に吹き散ってゴミになって散らばっていました。

わ、汚い!!

「こんな季節にビアガーデンは絶対ムリ!家の中にしよう」

「いやだ、そんなのおもしろくない」

「雨降るよ」

「屋根の下で」

「風が吹き付けて濡れるわよ」

「壁を作ればいいじゃない」

「間に合わないでしょ」

「お父さん間に合わせて作って」

「たしかになあ。家の中じゃおもしろくないよなあ」

あら、ここだけ気が合うキャンプ親子・・・。

そうです、冬になったらトタンで北側に壁を作り雨が吹き付けても屋上を使えるようにしようという初めの計画でした。

それが屋根が出来た時点でひとまず完成ということでストップしていたのでした。


実際、家の中は倉庫状態、洗濯物のジャングル状態ですから狭い。

近くの公民館には台所と広いホールがあって個人使用が認められていますから、そこを借りようと企んでいました。

広くて清潔で快適ですから。

それも、おもしろくないという理由で却下。

「でもさあ、あと3日で父さんは出発なんだよ」

用事があってしばらく東京に行く予定です。

「それまでに作ってよ」

「ううむ、このごろずうっと雨だからなあ、雨が止まないと電気溶接の仕事はできないんだよ」

「なんとかしてよ」

翌日運よく、雨が上がりました。突貫工事で一日中トタン板を北側に張って風除けを二日がかりで完成。

これで雨はもちろん、北風もある程度避けられて、キムチ鍋も我慢大会にならなくて済みそうです。

でもなんかなあ。ますますホームレス小屋に見えてきたような・・・。

遊びに来てくれる方も

「ホームレスごっこ、おもしろそうですね」

と冗談の通じる人なのでいいんですが、いっしょに来島される仕事のお仲間2人も食事とお泊りに誘っているので気に入ってもらえるか、ちょっと不安です。

どうでしょうか、冬の雨の日のビアガーデン?

トタン板の風除け



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我が家のクジャク

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この2ヶ月間、姑の入院、息子の受験のための上京などで、ブログの方はほったらかしになっていました。


さて、今朝、西の窓の前に行くと、ガラス戸越しに見えた野鳥・・・じゃなくて大きな鳥!

クジャクでした。

近年、石垣島だけでなく周辺の島々にインドクジャクが繁殖しています。

近くの島のリゾートで飼われていたクジャクが、一説によると台風の時に檻が壊れて逃げ出してしまい、それが増えて、他の島にも飛んで行ったということです。

今までも何度もうちの畑を数羽のクジャクが歩き回っていたのは見ていました。

少ない時は2,3羽、多いときは7,8羽。

長い尾羽を振りながら悠々と歩いています。

雑草の多い畑ですが、草の根を掘って食べたり、放し飼いのヤギのためにと、ばら撒いた野菜クズに集まってきているのです。

今朝はガラス戸のすぐそばに来ていました。

いいチャンスなので写真を撮ってやろうと思っても、こういう時に限ってポケットにケイタイがない!

急いでケイタイを撮ってきて見ると、クジャクの群はもう離れた所に行き始めていました。

ヤケクソで「ガラリ」と戸を開けると、

バタバタと飛び立ってしまいました。

その数10羽ほど。

今まで何度も写真を撮ろうと試みましたが、クジャクはとても警戒心が強く、カメラを向けてシャッターを押した時にはもう素早く遠くに行ってしまっています。

クジャクはオスもメスもほぼ同じ数いました。

(尾羽が短い方がメスでしたね、たしか。)

と言うことは、これからどんどん増えるということでしょうか。

島によってはクジャクが増えすぎて畑で野菜や果物が作れなくて困っているということです。

畑の作物を食い荒らして農業ができないというのです。

この石垣島も今にそうなりつつあるのではないか、と心配になってきます。

このインドクジャク、鳴き声が独特です。

遠くから聞こえる

「ミャーオ、ミャーオ」

と猫のような声。

近くにいる仲間を呼ぶのか。警戒した声なのかわかりませんが、

「フェッ、ファッ」

という尻上がりになくラッパのような声。

たとえて言うなら『自転車のお豆腐屋さんのラッパの音色』に近い声です。

美しい立派な尾羽に似合わずちょっと間抜けな声です。

今度出くわしたら、写真に取れない時はボイスレコーダーでクジャクの声を録音してやるか。

いや、そういう時に限ってケイタイ持ってなかったりするんですよね。



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目指せ T大 の結果

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またまた、息子の受験のためなどの上京があったりで、2ヶ月ブログほったらかしでした。

結果から言うと、中学生の頃から目指していた天下のT大は不合格でした。

発表を見に行って、本当はその日のうちに札幌に飛び、北の大地のH大を後期試験で受ける予定になっていました。

ですが、合格発表を見てからマンションに帰る途中だんだんと無口になった息子。

荷物を持ってさあ、空港へ、と言う頃になったのに、布団を被って寝てしまっていました。

「え?寝てる場合じゃないよ、もう出発なんだけど。時間ないんだけど・・・!」

「お母さん、オレもう受験に行く気力ない・・・キャンセルして・・・」

父さんに電話して説得してもらいましたが布団の中でケイタイを持って「ウン、ウン・・・」と返事はするものの、

ついに布団から出ず夕飯も食べずに寝てしまいました。


1年間浪人してがんばってきたのに、いえ、それだから力が抜けてしまったのでしょう。

この時の私は、無理にでも受験に連れて行くことができなかった自分の弱さに情けないやら申し訳ないやら。

それから何日も後味の悪い日々を過ごしていました。


幸い、事前に滑り止めの私大を受けてあったので二浪だけはぜずに済みました。

それでも国立に行く事を予想していたので、現実に戻ると私大の莫大な授業料(国公立に比較して)と東京のアパート探しに追われる事となりました。

ですが滑り止めとは言っても外国語で知られたJ大ですから、まあよしとしましょう。

それなりにがんばって合格したのですから本来なら「おめでとう!!」というところですが、親の頭の中は「授業料!…アパートの家賃!…アパート!…授業料!」でいっぱいです。

それから10日間帰省するも、合格祝いらしいこともないまま、息子はまた東京に行ってしまいました。

今は都内でアパートを毎日さがしております。

「風呂付で、ある程度の広さで、ちょっときれい目で、学校から遠くなく・・・」

という条件が頭にある息子。

許されるならエアコンと風呂の追い焚き機能も欲しい所。

かたや、「狭くても古くても安いのしろ。学生は勉強さえできればいいんだ。銭湯に行けば風呂はなくてもいいだろう」と言う父さん。

「銭湯だって1回450円くらいするんだよ。月に20回行ったらそれだけで9000円よ」

「誰が月に20回も風呂に入るんだよ、ヒマな老人じゃあるまいし」

いやいや、お出かけ前にシャワー入っていくんです、今の若い人は。2週間に1回しか風呂に入らないめんどくさがり屋の父さんにはわからないだろうなあ。

トイレだって、共同では落ち着いてウ○コ出来ないんだわ、うちの子は。

「神田川」に出てくるような四畳半一間が当たり前だった私たちの頃の学生アパートとはイメージがちがうんですねえ。

「もっと格安のはないのか!ワケアリでも何でもいいから。自殺したり殺人事件のあった部屋なんて安いんじゃないか?お墓の隣とか。そういうのにしろ。ユーレイなんてオレは怖くない。人間の方がコワいぞ」

あなたはそうでしょうねえ。


合格しても苦労は多い。

世の中にはこのJ大を第1志望として、合格したら家中で大喜びした家族もあっただろうに。

受かったのに、金がかかると文句を言われているようで、かわいそうな息子鉄兵なのでした。


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ペントハウス再開

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6月下旬に梅雨が明けて毎日暑いです。

陽がある間はもちろん、夜も扇風機をつけて寝ています。

すだれをかけてもやっぱり暑い。

窓を全開にすればけっこういい風が入って来るのですが、油断すると昼間でもネズミが入って来てここはネズミ屋敷になってしまいます。

網戸にしておいてもネズミは齧って穴を開けて出入りしてしまうのです。

そんなわけでせっかくたくさんの窓と大きなドア(小坂明子の『あなた』の歌詞みたいですね)の開口部にしたのに、安心して開けられません。

人が居るそばの窓なら開けても大丈夫です。

でも風の通りが悪いとやっぱり暑い。

それで冬や梅雨の間は天気が悪くてあまり使われなかった「二階」と呼んでいる屋上のペントハウス(テントハウスとも言う)で過ごすことが多くなりました。

去年の夏に一部トタンの屋根を張ったので、昼も日陰で涼しくなっています。ここで食事、休憩、読書、昼寝をします。

壁がないのですから、風が吹き抜けて、とても涼し~い。

テーブルもベニヤ板より丈夫な合板を乗せて広くなりました。

このテーブル用の板はもちろん拾ってきた物。

父さんが港に何ヶ月も捨てられていたのに目を付けておいて持ち帰ったのです。

貨物船が着く広い港の資材置き場にはいろんな物が置きっぱなしになっています。

捨てるにも大きすぎて、あるいは重すぎてどうしようもないのでしょうか。

これも欲しい人にとってはいい拾い物です。

そして、テーブルの上に置かれた大きな箱。

テーブルの上の箱

遠くからでも目立ってしまいますが、これは、

テレビ

テレビを収納する箱です。

二階でくつろぐ時や食事の時に観たいと言ってテレビを持って上がったものの・・・。

一日中強い風が吹く場所なので電気製品は潮風でダメになってしまいます。

先月台風が近づいていたので念のために電気コードをはずそうとした時、差込部分が潮風でベタついていて感電しました。ビリビリビリ。

時には横殴りの雨になることもありますので、テレビをむき出しで置くのは気が引けます。

テレビの大きさに合わせて箱を作りました。

手作りの箱に入ったテレビ。

日本で家庭にテレビが普及し始めた昭和30年代のお茶の間のようです。

昔のテレビは、観ない時にはカバーを掛けたり扉を閉めてしまっていました。

放送時間も限られていて昼のニュース番組が終わると夕方まで「放送をお休みさせていただきます」と、番組無しの時間がけっこう長かったのです。

歳がバレます。

そして、夜も暑くて寝苦しい時はこのテーブルの上に寝ると快適。

朝日が昇るとまぶしくて寝ていられませんが、テーブルの東に置かれたこのテレビの箱がちょうど日除けになってくれます。

便利な箱です。



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村の東と西

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石垣島は毎日猛暑です。

朝日が昇ってから夕日が沈むその時まで強い陽射しで、外に出たくないです。

今の我が家はすぐ西側に山があって、ここに太陽が入って陰になるとホッとします。

日陰になると急に涼しくなって一息つけます。

外の仕事もこの頃から始められます。

日中は畑仕事をすると熱射病になります。


山に陽が落ちるのは今の季節は午後6時半頃です。こんな感じ。

陽が落ちる


ですが、それから20分経って、高台の我が家から見える村の景色は、

陽の当たる家


家から村の方は東になるので、裏山に近い我が家ですでに日陰になっていても、村の他の家ではまだまだ西日が当たっています。

この数年間で新しく建てられたきれいな家が多く、白亜の殿堂に入日が美しく照り映えて、輝いて見えます。

とても素敵で、暑そうですね。

この時だけは、ガラクタ屋敷の家の住人である自分達もちょっと優越感に浸れる時間帯なのです。

西日の当たっている家々が日陰になるまでにさらに30分もかかるのです。

その代わり、うちでは朝日は早くから当たってまぶしくて寝坊ができません。

村の東の家ではどうなのか知りたいところですが、そういう家の東側はこちらからは見えないのでわかりません。

この村の東側の住人の一人の方は、

「海に夕日が沈むのを眺めるのが気持ちいいのよ」

と満足気でした。

ということは、日没の最後のその瞬間まで暑いということです。

牧場に住んでいた時は、島の一番西のはずれの場所でしたから、この方のように水平線に太陽が沈む毎日でした。

確かに夕日が沈むのは充分観ることができましたが、西日の照りつけには閉口しました。

二十年近く海に沈む夕日は毎日眺めて堪能しましたし。

夏の夕日の鑑賞と日陰の過ごしやすさと、どちらを取るかというと、今は日陰の涼しさを選びたいです。

3月から10月までは夏になる石垣島。

近年は夏になると(涼しい北の国に住みたいなあ)としばしば思うのです。



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バナナの罠

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暑い季節はまた畑の果樹が実る時でもあります。

夏はアセローラ、グァバ、パッションフルーツなどの収穫時期。

まだ売りに出してはいませんが、昨年まで食べ飽きるほど取れました。

今日はバナナの収穫をしました。

200本くらいあるバナナの木のうち何割かが実をつけていて、順番に大きくなっていきます。

よく太って黄色くなる直前に採るのがコツです。

完熟してからだとおいしいのですが、黄色い実はカラスなどの鳥にやられます。

かと言って早く採っては甘みが増えません。

バナナの実は熟すとキュウリのように円筒形になって、断面はきれいな円になるのです。

輸入バナナは角ばっていますがあれは少し早めに収穫しているのでしょう。

日本に着いて店に並ぶ頃に熟しすぎていては売れませんから。

うちで食べる分はなるべくぎりぎりまで木に実らせておきます。

実が角ばっている間は採らずに様子を見ます。

今日のは充分に実が丸くなっていたし、緑から薄黄緑に色も変わっていたので採る時期です。

黄色くなるまでぶら下げて追熟させますが、家の中はネズミにやられる可能性が大。

ペントハウスに持って行って梁から下げました。

ここでまた心配が。


カラスです。

人が居ない隙にバナナをつついて食べてしまうことが大いに考えられます。

カラスは賢くて、人間の3歳児くらいの知能があるという話です。

数も4つまでなら数えられるとか、別の説では6つくらいまで数えられるカラスもいるとか・・・。

カラスを遠ざけるため、頭がいいのを逆手にとって罠をかけます。

本当にカラスを捕まえる必要はありません。

罠のように見えるダミーでいいのです。

針金や金網をいかにもそれらしくくっつけた簡単な物でOK。

「ナンカ アヤシイモノガアル、コレハアブナイ チカヅカナイデオコウ」

と思ってくれればそれでいいわけです。

で、実に簡単なダミーの罠がこれ。↓



うちのバナナ

ただバナナの上に金網の切れ端を置いただけ。

3歳児の知能なら、これでも

「危ないよ、おててが挟まれて痛い痛いよ」

の脅しが効くでしょう。

それでも何日もそのまま置いておくとさすがにカラスにもバレてしまうのですが、その前に黄色くなって我々が食べてしまえばいいのです。

さて、うまくいくでしょうか。


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頭上の扇風機

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先週のバナナは黄色くなる前にお世話になった方に贈りました。

もう今日あたり、食べ頃になって届いていることでしょう。

家の中に20台くらい扇風機があると以前書きましたが、そのほかにも出番待ちの扇風機が控えています。

どこか壊れているのを拾ってきたり、モーターやスイッチはなんともないけど首が折れてつかえなくなった物など、修理待ちの扇風機です。

今のところ1mおきに扇風機が置かれているので間に合っていますが、最近もう一つ必要になりました。


父さんが寝転がってテレビを観る時に目の前にある扇風機がじゃまだと言うのです。

かと言って扇風機無しでは居られません。

そこでまたまた修理加工が始まりました。

だいぶ前にまだ新しいのに(これは何年か前に我が家としては珍しく新品を買ったのです)クビが折れてしまったので使わなくなって置いてありました。

これを、モーターとプロペラの心臓部分と、台座のスイッチ部分を残してその他は叩き割ってはずします。

モーターとプロペラ部分を父さんがいつも使っている椅子の真上に針金で吊るします。


頭上の扇風機

モーターとコードでつながったスイッチ部分も必要な所以外をはずしてコンパクトにして、椅子の横の本棚の壁に取り付けます。

これでスイッチにも手が届く。


扇風機のスイッチ


スイッチを入れると椅子に腰掛けた父さんの頭上で勢い良く回って風を送る扇風機。

今流行のアジアンテイストのシーリングファン・・・東南アジアやハワイの家の天井でグルグル回る大きなプロペラ・・・というわけではないですが、けっこう涼しいです。

「おお!涼しい!頭から足まで風が来る。最高だな」

とご満悦。

椅子を並べて寝転がってプロ野球やオリンピック中継をテレビで観るのにもじゃまにならない。

何でも取っておくもんです。

しかしこの扇風機、針金が切れて落ちてきたらコワイですね。

それより、椅子から立ち上がるときに扇風機に頭が触ったら・・・と考えてもやっぱり危険ですねえ。

と思っていたら、

「オレ、さっきうっかり立ち上がって頭が触ってジョリジョリジョリって言ったよ」

頭頂部を見たら髪が薄くなっていましたがこれは今に始まったことではないでしょう。

プププ・・・自分だけは気を付けようっと・・・。




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台風来るなら防風対策

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毎年夏になると必ず沖縄地方を訪れる台風。

今年も石垣島にやって来ました。

数日前からネットで台風の強さと進行方向とスピードを睨んではらはらしていました。

「あれえ、台風こっち来るよ、準備しないと」

「いや、まだわからんよ、コースがはずれたら対策の必要はないんだから」

それはそうです。早くから準備して空振りだと苦労が無駄になります。

余計な仕事はしたくはありません。

「あ、やっぱりこっちに向かってる」

「まだコースが変わるかも知れないよ。明日になって風が強くなってからでいいよ」

そうかなあ、今でも相当強い風なんだけどなあ。

暴風雨の中でびしょ濡れになりながら仕事するのはイヤなんだけど。

「直撃は免れたとしても、強風圏には必ずなるでしょ。強風の中でトタン板運ぶのはいやよ」

屋上のペントハウスで、冬の間重宝したトタン板で作った北側の壁。

鉄筋の柱にボルトで固定して北風除けに使っていました。

夏になった今でも雨が吹き込む時はこの壁際に布団を寄せておけば濡れなくて済むので便利でした。

台風が来たらボルトをはずしてトタンを下ろして飛ばない場所に移動する予定でした。

トタン板は風に煽られると勢いよく舞い上がって飛んでしまいます。

持って運ぶ途中で突風が吹くと非常に危険です。

強風10m/sの風の中でもけっこう怖い。

まして吹きっさらしの丘に建つ家の屋上です。

「そうだな、トタンだけは先にやっておくか」

と重い腰が上がりました。

トタンは二人で1枚ずつ低い位置に持って風に飛ばされないようにしっかり運びます。

2階から下に下ろすのは大変なので屋上の空いた場所に移動して重ねます。

そして合計6枚重ねたものをまとめてロープでぐるぐる巻きに縛ります。

1枚では風で飛ぶ心配がありますが、数枚重なると鉄の塊のようになって重さでそう簡単には飛ばされません。

でも暴風の中ではこのロープさえ切れて吹き飛ぶかも知れません。

重ねて縛ったトタンの上にさらに重石の大きな石や鉄鋼のパイプを載せておきます。

「これでどんな暴風でもだいじょうぶ。完璧だ」

昔、牧場に居た頃、大きな台風で乾燥牧草を置く倉庫の屋根のトタンが剥がされて飛んでしまったことがありました。

台風が去って数日後見回りに行ったときに、何百mも離れた放牧場の地面に飛んできたトタン板が落ちていました。

落ちていたと言うより地面に垂直に50cmほどの深さにグサリと突き刺さっていたのを見てゾッとしました。

暴風の中で長さ4mくらいのトタン(持つとけっこう重いです)が紙切れのようにひらひらと舞い上がり、ビュンと空中を飛んで行くようすが目に浮かびます。

暴風の中を外出してはいけないはずです。

ペントハウスで楽しんで使っていたテレビも階下の部屋に運んで、椅子は5~6脚重ねて紐で縛って柱に括り付けました。

テーブルは運ぶのが大変なので上に重い鋼材をいくつも載せて重石にします。

鋼材は前日に業者が運んで来てくれました。

重石にする目的ではありませんよ。

家の西側が夕方陽が当たって暑いので日除けの屋根を作る計画があるのです。

その材料として柱と梁にするための鋼材です。

トタンの上に載せた大きな石というのは、これは重石にするために今まで拾い集めていたものです。

屋上の物をここまで準備しておけば、あとはいよいよ台風接近が確実となったところで細々した物をかたづけても間に合います。

パソコンの台風情報を見ながら判断します。

台風に付き物の停電になるとパソコンも使えなくなります。

いつまでこの画面が見られるでしょうか。

「大丈夫かなあ、ヤギも犬も、外の檻のヒヨコもあるし・・・」

「まだ本格的に吹いてないよ、今回の台風はのろいから明日でもいいさ」

逸れてくれればいいけど、台風は、北西、北北西、北、と進路を微妙に変えながら進んで近づいて来ます。

「ん、ん、んー、あれ、やばいな、こっちに来るな」

「来るよね、こっちに、暴風は免れないよね」

「明日の朝からでいいだろう」

ジャンジャンジャンジャン・・・チャララ~~・・・。

と映画「ジョーズ」の音楽が聞こえてきそうです。


翌朝予想通りに暴風警報発令。

早朝から外の生き物の避難、飛びそうな物を風の来ない場所へ移動。

子供たちは夏休みで旅行中なので、夫婦二人で協力してやる・・・・・・はずでしたが、よそから大事な用で連絡の電話が入る予定だったので私は室内で電話番。

父さんだけ孤軍奮闘。

風と雨が強くなって来たので夏には珍しく合羽を着て出動。

合羽の下はパンツ一丁です。どう濡れるし寒くはないから。


結局、石垣上陸直撃はなくて建物の被害はなかったものの、長時間の暴風で植物はダメージを受けました。

畑のバナナは収穫前に倒れたり、寝室の外壁を直射日光から守ってくれていたパッションフルーツのグリーンカーテンは使用前、

パッションフルーツ


使用後はこの通り

台風後

このパッションフルーツ、どんどん伸びて屋上の屋根の金網に巻き付いて、壁も屋根もグリーンカーテンの素敵なビアガーデンにする予定だったのです。

だいぶ伸びて来たと思うころに台風が来てごらんの通り。

また回復して来るでしょうが、3歩進んで2歩下がる・・・の繰り返しで、そのうちに冬になって成長がほとんど止まってしまいます。

家全体を覆うグリーンカーテンが完成するのに何年かかるんでしょう。

もう長男は高校卒業して東京に行ってしまいましたし、再来年は長女も高校卒業して島を出て進学すると言っています。次女が島を出るまでに完成するといいのですが。



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また拾って来たのね

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台風の前、防風対策に屋上で使った重石用の大きな石は以前から少しずつ拾って来ておいたものでした。

長さ30cm以上あるコンクリートの塊のようなものです。

重さも1個で10kg以上はあるでしょう。

それくらいないとトタンやベニヤ板の上に載せる重石の役に立ちません。

父さんは街に行って目に留まると車のトランクに入れて持ち帰って来ます。

だいたい男の子は道端の石を拾ってポケットに入れて持ち帰る、ということが多いようです。

ちょっと年齢が上がって石の大きさもビッグになったと見ればいいのです。

家に着くと、持って帰った大きな石を抱えて屋上へ運びます。

父さん腰が痛いのにがんばります。

「ウウウ!・・・これくらい・・・重い石なら・・・飛ばされないだろう・・・ヘエッ、フーーッ・・・」

いくつも運んでお疲れ様です。


そしてある時すごい石が来ました。

「おい、すんごく重い大きな石なんだよ。上に上げるの手伝ってくれよ」

港の貨物陸揚げの広場で、捨ててあるのを拾って来た・・・もとい、だいぶ前から放置してあったのを無言でもらって来たのでした。

トランクを開けると、長径70cm、短径40cmはあるでしょうか、巨大な石・・・というより岩の大きさ。

この日は早く授業が終わった高校生の長女を迎えに行って、その帰りに港に寄って拾って・・・じゃなくてもらってきたのです。

二人で協力して何とかトランクに載せたということです。

緑っぽいきれいな肌の石です。

大理石ではないでしょうが、厚さ10cmほどの板状にカットされ、表面はピカピカに磨かれています。

「きれいな石だねえ」

もう少し大きかったら屋外で使うテーブルの天板にしたいくらいです。

「これならこの1個だけでもトタンの重石になるくらいだろう」

「屋上に置いておくの?」

「そうすれば台風の時にトタンやベニヤの上にスッと載せて重しになるんだ、便利だろう」

「それはそうだけど、コレを屋上まで運ぶの?」

「大変かな」

まずトランクから下ろさなければいけません。

車を屋上へ上がる階段のすぐ近くに着けて、とりあえず階段の下に下ろすことにしました。

「セーノ、んっ!・・・んっ!!・・・」

重い!上がらない!

それによく見ると、きれいな石ですがあちこちにヒビが入っています。

どおりで捨てられたわけです。

「このヒビやばいよね」

「持って運んでいる途中でヒビのところでパカッと割れたら足に落ちるな」

足の上に落ちたら痛いどころでは済みません。

何十kg、いや100kgくらいあるでしょうか。

「おい、こら、きりん!シャワー入ってる場合じゃないぞ。3人で持たないと上がらないぞ」

ヒビから割れても被害がなるべく少なくなるような部分を掴んで3人で全力で持ち上げます。

「グワッ!」

「ウリャアッ」

「ぬゎーーッ」

3人ともすごい声と顔(だったと思う、見てないけど)で2m移動して階段の下まで運びます。

「と、と、とりあえず、ここに・・・下ろそう、う、う、う、ハァ、ハァ、ハァ・・・」

3人とも息が切れています。

「こ、腰が痛いよぉ」

「コレを上まで上げるの?」

「・・・無理か・・・」

階段を一段上げるだけでも重量上げのような思いをしなければなりません。

それを何回繰り返すのか。

「もうここでいいじゃない」

「ここに置くのか?それじゃあ何のために持ってきたんだよー」

「上まで運ぶのイヤだよぉ」

「・・・・・・・まあ、とにかく昼ごはんにするか」

ということで、取りあえず置いた場所が定位置になりそうです。

重い石


階段の一番下の段にきれいな踏み台が置かれているのはなぜだろう、と初めて来る人は思うでしょう。

それに対して説明しているのを想像することも一つの楽しみなのです。


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手作りナンプラーの危機

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タイ料理が好きなうちの家族。

暑い季節は香辛料たっぷりの辛いタイ料理が食欲を増加。

香辛料の一部は庭に植えています。

タイ料理に欠かせないナンプラーは自家製です。

結婚したばかりの頃は石垣では売っていなかったので東京の池袋のSデパートから取り寄せていました。

ですがナンプラーの代金より送料の方が高くついてしまうので困っていました。

時々帰省した時に、横浜の中華街に行ってまとめ買いもしました。

今はタイ料理屋さんや食材店もあちこちにありますし、ネットの通販でも安く簡単に手に入りますけど、30年近く前はそうではなかったのです。

そのうちに、ナンプラーを手作りしてみようということになりました。

「ナンプラーって自分で作れないかなあ」

「タイでは田舎の方では家で作ってたよね」

「作り方知ってる?」

「なんか、魚と塩を入れて半年くらい漬けておいて、上がってきた汁を沸かしてビンに入れて陽に当ててできあがりだって聞いたけど」

「やってみよう」

ちょうどテレビで、メコン河上流で川魚と塩をカメに入れてナンプラーを作る話を放送したのです。

「魚と塩を交互に入れていけばいいんだな」

樽で白菜の塩漬けを作るようなものです。

魚はすぐ目の前の海で父さんが潜ってたくさん捕って来てくれます。

はじめはポリバケツに作ってみました。

何日かすると水が上がってきます。

そのまま置いておくと汁は琥珀色になってナンプラーの香りになってきます。

掬い取ってお鍋で沸かすと、それまで少し濁って見えた汁の中のものが固まって沈殿します。

汁はすっかり透明のナンプラーになります。

さらに茶こしで濾してビンに詰めて完成です。

市販されている物より味が濃いように思えます。

タイ滞在中に、安いナンプラーは塩水で薄めているんだ、とタイ人の友人が教えてくれました。

本当にそうかどうか確かめようがありませんが、最近東京のスーパーで息子が買った輸入ナンプラーを味見したらナンプラーの香りがほとんどなくて塩水のようでした。

そのうちに小さなポリバケツでは足りなくて、大きなポリペールを使うようになりました。

魚は石垣の地元の魚ですが、これは東南アジアのと種類は同じです。

一度、イワシやアジなどの青魚も使ってみましたが、油が浮いて来てだめでした。

やはり熱帯の脂の少ない白身の魚がいいようです。

気候も気温の高い状態が半年以上続く石垣はナンプラー作りに適しています。

こうしてポリペールにいくつも作って、熟成した物から順に掬って使ってきました。

引越しの時にも何とか運んで来たのです。

それが最近、危ういことになりました。ポリペールの一つにヒビが入ったらしく、ナンプラーが一部漏れてきているのです。

「わ、たいへんだ、ナンプラーがぁ・・・」

「せっかく熟成したおいしいナンプラーをなんとか新しい入れ物に移さなきゃ」

「そうだよ、丹精込めて作ったんだ」

(いえ、魚と塩を混ぜてほっといただけですけど)

「この一滴は血の一滴だ、無駄にできないぞ」

(いえいえ、タダのナンプラーです)


ポリペールは長年使うにはあまり頑丈にはできていません。

ぶつけたり落としたりすれば割れてしまいます。

手近にあるもので丈夫で利用できる物と言えば・・・、

「青いドラム缶一つ余ってたよな」


青いドラム缶というのは、薬品を入れて密封して運ぶ時に使う分厚いプラスティックのドラム缶です。

使用済みのものを業者から安く譲ってもらって蓋の部分をくり貫いて、外で水入れに使っていました。

数年前の台風で断水になった時にも、この青いドラム缶に溜めておいた雨水のおかげで食器洗いも洗濯も水には不自由しませんでした。

最近、雨水溜めだったドラム缶が日除けの工事にじゃまだったので、空にして移動したばかりでした。

ドラム缶を家の正面の水道の所へ運んで、父さんタワシでゴシゴシ洗っています。

食べ物を入れるのですから念入りです。

きれいに洗って、次に水をたっぷり張ってしばらくおきます。

水漏れしないか様子を見るのです。

夕方になってドラム缶は新しいナンプラー容器として合格しました。

「さて、水を捨ててドラム缶運びたいけどなあ」

ドラム缶は満タンに入れると200ℓはあります。

「水ただ捨てるのもったいないね、足でも洗うか」

「足と言わずにそれで体洗えよ」

「ええっ、ここで?」

ヤギにエサをやったりバナナ畑の見回りをしたりで汗をかいたのでシャワーに入ろうと思っていたところでした。

牧場にいたころは家の裏に水を溜めたバスタブを置いて夕方そこで水浴びをしたりもしました。

でも今の家は道路に面しています。

林道とは言え、公道ですからいつ車が通るかわかりません。

1日に数台しかに通らないんですが、こういうときに限って知り合いの車がきたりするんですよね。

でもまあ、誰も来ないことを願って・・・。

一応ドラム缶と道路の間に車を停めて、更にトランクのドアを開けて目隠しにします。

車が来たらサッとドラム缶の後ろに隠れればいいのですけど。

青いドラム缶



洗面器で水を汲んで頭からかぶって汗を流します。

念のために汗まみれのシャツは脱がずにシャツの上から水をかけて洗います。背中、お腹の部分を洗う時はシャツの中にタオルを入れてこそっと。

ふんだんに水を使ってもまだ半分残りました。

できることならドラム缶の水風呂に入って涼みたいところですが、今からこれにナンプラーを入れるわけですからそこは遠慮しましょう。


残りの水を捨てて明日はナンプラーの移し替えです。

ああ、気持ちよい水浴びタイムでした。

おいしいナンプラーができそうです。


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北アルプスのキャンプ家族

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今年の夏休みは、長女、次女ともに東京の長男のアパートに転がり込んで、1ヶ月以上過ごす予定です。

東京の塾に行ったり、知人の職場でバイトしたり、その他は夏休みの宿題をしているようです。

石垣の家は大人ばかりで静かに暮らしています。

それで今年の夏はキャンプなしか・・・と思ったら、すごいキャンプを計画しているのです。

東京の娘達に父さんが合流して3人で北アルプスの夏山登山!!

例によって私はお留守番。

荷物持ちの当てにしていた長男は。

「オレ、サークルの合宿があるから参加できないよ」

ということで、

細い体の女の子と中高年で体力に不安がある父さんで分担して荷物を背負って行くことになります。

上高地を拠点に、槍ヶ岳、穂高、涸沢、常念・・・と本格的アルプス登山。

娘達は登山初心者ですけど、だいじょうぶなんでしょうか?


登山の計画を立て始めた6月から、ウキウキ、ワクワクしている、(ように見えます)父さん。

学生時代は長野県S大学山岳部で日本アルプスは何度も登って冬山登山の経験もある父さんですが、もう50代後半。

普段運動不足の上、肥満気味、腰ヘルニアもある。

20kgも荷物持って1日に5時間も6時間も歩けるんでしょうか?

5泊6日の予定ですが、予備日も含めて8日分の食糧、わずかの着替え、テント、寝袋、出来るだけ減らしたとしても一人当たり13kgくらいは持つことになります。父さんは17kgくらい。

「オレ、荷物持って歩けるかなあ」

出発の数週間前になってだんだん自信がなくなってきたようです。

「少し歩く練習するわ」

と、まずは荷物なしの空身で家の前の林道を歩いて登って行きました。

2時間後、

「はぁ~~~~あっ・・・、へえっ、ひいぃっ、」

と汗だくでヘロヘロになって帰って来ました。

「だいじょうぶ?」

「オ、オレは・・・ダメだあ・・・」

膝丈のスパッツに上半身裸、足元は地下足袋、という格好で林道を歩いていると、たまに通る観光客のレンタカーの運転手はビックリしているそうですが、それはともかくアルプス登山大丈夫かなあ。

そして毎日山歩きのトレーニングを続けていました。

数日後にはリュックに米やら何やら詰めて、ある程度の重さにして、またトレーニング。

リュックを背負う時はTシャツを着ますが、足元は地下足袋。

本番も地下足袋で登ります。

登山靴は重いし、嵩張るし、値段も高い。

ということで、娘たちにも東京に出発する前に地下足袋を買ってやったのでした。

父さんのトレーニングは毎日続いて、リュックの重さも15kgくらいまで増やしています。

それでも坂道を2時間も歩くとヘトヘトになって帰ってきます。

登山トレーニング


「大丈夫かな、こんなんで登山できるかなあ・・・」

まだ不安です。

いえ、だめなら登頂は諦めて、上高地の湖でも眺めて飯盒炊爨でおしまい・・・でもいいじゃないですか。

登山のことは別として、トレーニングのおかげで、

「腰が痛いよー、背骨が折れそうだぁ・・・」

と、それまで腰ヘルニアで悩んでいたのがウソのように、起き上がったり、立ち上がったりが楽になったようです。

今までいかに運動不足だったか、ということでしょうね。


そして、できるだけ荷物を減らすために着替えも1枚だけ、履き替える靴も無し、ということにして、父さんは昨日、出発しました。

空港まで送っていきましたが、リュックを預け荷物にして地下足袋で飛行機に乗るというのも目立ちますねえ。

今頃は3人でどこかでテントを張って寝ているはずですが、無事に帰ってきて欲しいものです。


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100年前のコンロ

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さて、本格的に北アルプスに向けて出発した父さんと娘二人。

新宿で合流して夜行バスで上高地に行き、そこから登山開始。

その翌日、槍ヶ岳の頂上からの写メを送って来たので、登頂成功を知りました。

初心者の女子中学生と女子高校生と登山経験者とは言え、腰の痛い運動不足の中高年とでよく登ったものです。

しかしその後、一切連絡がなく、どうしたものかと案じていました。

ちょうど松本清張の「遭難」という小説を読んでいたところだったので、何となく不安な気持ちにもなるというものです。

ケイタイのバッテリー節約のため、キャンプと言えばいつもスイッチオフにしています。

肝心な時にケイタイが電池切れでは困りますから。

そして、1日1回時刻を決めて定時連絡。

しかも用事のある時だけメールで連絡する。

でも今回はこちらからメールを送ってもちっとも返信がありません。

たぶん森の中や谷すじでキャンプしているから電波が入らないのでしょう。

そして、その4日後、ようやく電話がかかって来ました。

それも公衆電話から。

「ああ、やっと連絡できた。今、媟が岳(ちょうがたけ)のヒュッテにいるんだけど。このヒュッテの公衆電話借りてかけてるの。」

今までケイタイの電波が入らずに連絡ができなかったそうです。

用件は、明日予定通り下山するので、友達のAさんに約束の場所に迎えに来てくれと確認しといて、ということでした。

Aさんには下山した場所に迎えに来てもらって、夜は泊めてくれることになっていました。

ちょうどAさんが電話に出ないので、私にかけて来たのでした。

まあとにかく無事でよかったです。


3人とも地下足袋を履いての登山に象徴されるように、見てくれより機能重視の一行です。

食事はコッヘルでご飯を炊いておかずは父さん手作りの「ペミカン」。

肉や野菜を小さく切ってあぶらで炒めて水分を飛ばし、下味をつけてビニール袋に密閉したものです。

小さくまとまって、常温でも何日も保存できるので登山には適しています。

今のようにレトルト食品が普及していなかった時代には、登山の携行食糧はこれでした。

ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、豚肉や牛肉などで作ったペミカンは1週間分。

塩味を効かせて腐敗しにくくしてあります。

山では水とカレールーを加えてカレーライス、水と味噌を加えて豚汁。

今回はこの2種類しかメニューはありません。

昨日は豚汁、今日はカレー、明日は豚汁、あさってはカレー、という具合です。

朝は前日の残りのご飯、昼は初日は私が作ったサーターアンダギーを父さんが持って行ったので、それを食べたはず。

二日目からはクッキーやビスケットなどの行動食。


調理器具も、今流行のカートリッジのガスボンベのコンロではありません。

ガソリンのホエーブスのコンロでもなく、もっと古い、父さんが高校生の頃に使っていた灯油のオプティマスのコンロ。

スウェーデン製で100年前からデザインがほとんど変わっていません。

すごいですね。

ネットで調べると、今はもう製造中止になっているらしいです。

灯油コンロ


夏の初め、登山の計画を立てたらすぐに、父さんは物置をガサガサして(と言うか、家全体が物置なんですが)出してきたオプティマス。ラジウスとも言うそうです。

「わ、、懐かしいなあ、何十年ぶりだろう」

古い缶に入っていたのを見た事はありますが、使ったのは私は見たことがありません。

27年前の新婚旅行で行った無人島キャンプの時でもホエーブスのガソリンコンロでした。

壊れてはいないようですが今も使えるんでしょうか?

「ちょっと試運転してみよう」

まだ登山まで2ヶ月も先という頃からコンロを使い始めています。

少しあちこち掃除はしましたが何とか使えそうです。

余熱の着火剤を使いますが火が点いたらシュッコシュッコとポンピングして火力を強めています。

あっと言う間に炎が強くなって台所のガスコンロのようです。

古い道具と半分バカにしていましたが、何十年も放置しておいたのに充分使えます。

最近の電気製品など、まだ新しいのに中のマイコンがイカレたらうんともすんとも言わなくなって、数年で買い替えるハメになります。

また、使わないまま何ヶ月も放置しているとそれだけでコンバーターを通電しなかったという原因で動かなくなってしまいます。

他にも中で意外な所にバッテリーが入っていて液漏れだとか厄介な事で故障する事もあります。

原始的な道具の方が壊れにくくて長持ちするのですね。

明治時代の人も登山にはこれと同じようなコンロを使ったと思うと、自分達もコンロと同じくらい長生きした気分になります。

ガスのコンロより火力は強いみたいですし、何泊もキャンプするのでも、これなら灯油を2ℓくらい持てば足りそうです。

ガスコンロだと、カートリッジを何本も持たないといけません。荷物になります。

オプティマスはガスコンロと違って五徳の部分をはずして分解してコンパクトに小型の缶に納まります。

嵩張りません。

「火が点いたのに遊ばせたらもったいないな。なんか沸かすものないかな」

父さん、コンロに鍋を載せてラーメンを作り出しましたよ。

「おーい、ラーメンできたんだけど、食べてくれないか」

「今勉強しようと思ったのに」

「先にラーメン食べてくれよ」

いつもなら、宿題が終わるまではご飯食べるな!と言っているのにね。

次の日も子ども達が学校に行っている間にまたコンロを試運転。

「あら、また使ってるの?」

「おう、念には念を入れて何度も試しておかないと、本番で不具合が起きると命取りになるからな」

まあ、それはそうです。遭難しないために準備には充分過ぎるくらい時間をかけてほしいものです。

火がおきるとまた何か鍋をかけてご飯を炊いたり味噌汁作ったり・・・。

「さあ、昼ご飯ができたぞー」

「家でキャンプしてるみたいだ」

「ああ、こういうのがオレは楽しいんだ」

「これで充分じゃないの、登山行かなくていいよ」

「いや、行くの!!」


わかっています。

登山へ出発するまで何度も家でこの100年前のコンロで作ったご飯をいただくのでした。




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